土地不足な新潟市、出ても建築条件つきばかり...

2015年に当時書いた記事を2021年の今、リライトしています。

6年前に書いた記事と現在の新潟市における土地探しの状況はどんな感じなのか?

加筆した部分は青文字になっています。

新潟市中央区のブランド小学校と言われる『上所小学校区』。

新潟市東区のマンモス校『大形小学校区』。

これから家を建てようと思っている方の希望する土地を探しているのですが、これらの小学校区に限らず最近いい土地があまり出てきません。

→これは6年前も今も一緒ですね。

実際、上所小学校区内ではもう1年も土地を追いかけていますが”これ”といったものはホントに出てきません。

これからも未定な状況です。

一時期、地主さんの相続があるぞ!

なんて噂が流れいよいよ分譲地が出るか?

というムードもありましたが結局は何も出てきませんでした。

→結局その後出てきましたが、全部住宅会社の建築条件付き。つかも仕入れ値が高いので売値も恐ろしく高く、土地建物で4,500~5,000万円では一般のサラリーマンは手が出しづらいため動きは鈍い。自由に住宅会社が選べる土地については現在も変わらず大争奪戦。

一方で同じく東エリアで人気の大形小学校。

最近海老ケ瀬エリアの商業施設の開発が進んできていよいよ分譲地が出るか?

という感じでしたら結局大規模開発はすぐには行われないようです。

→※その後ポツポツで出ていましたが大きな動きはありませんでしたね。

なんでもその理由が、東区の大形小学校はもう児童を受け入れるキャパがないので開発の許可が出ないという話を聞きました。

中央区の鳥屋野小学校も大変みたいですね。

先日、大形小学校に通っている実際の小学生から

『人が多すぎてプールの授業も半分くらい順番待ちなんだよー』

『グラウンドがとても狭いのー』

なんて話を教えてもらってたしかにこれ以上人が増えるような要因となる新しい分譲地を作ったら大変なことになるなと思いました。

こんなことも土地開発に関係しているのですね。

人気エリアは”建築条件付き売地”ばかり...

ところで”建築条件付き売地”ってご存知ですか?

建築条件付き売地とは、建物を建てる会社が決まっている土地のことです。

つまり・・・

「人気エリアのこの土地売ってあげるから、そのかわり私の会社で建ててください。嫌なら売れません。」

こんな感じです。

ものすごい魅力的なエリアに土地が出てきても建築会社を選べない。

これは悩みますよね。

しかし結局はそのエリアに住む手段として、自由に建築会社を選んで建てられる土地が出てこないのでこういう土地を買う人も実際はかなり多いです。

つまり人気エリアで土地不足な新潟市は、土地さえ押さえてしまえば建築会社は受注をとれる。

だから、土地の争奪戦というわけですね。

※何組かの相談者の中で土地は気に入ったので仕方なく買ったけど、指定された住宅会社と好みや価格帯が不一致でなんか微妙なんです。という話を良く聞きました。確かにミスマッチなので見ていてこちらも微妙な気持ちになります。土地探しをもう少し粘ってもいいような気もするのですが...。

ハウスメーカーで建てたくないのにハウスメーカーの条件が付いていたり、ローコストで建てたくないのにローコスト住宅の条件が付いていたりと反対の要望になってしまうとその土地で無理に進めるのは後悔しかないでしょう。

ものすごく不利な取引

ちょっと考えてみてください。

人気エリアのため土地も高い。

そして建築会社が指定されているので見積もりを比較できない。

高いと思っても他で建てることができないので言われたとおりやるしかない。

「家は狭くなってもいいからもっと安くして!」と言っても、なんか面倒がられている印象がある。

ローコストメーカーの指定の場合は、いい家を建てたいのにデザイン面でも性能面でも相手が話についてこれず、要望を全く叶えられない。

無理やりやろうにも、危なっかしい家になりそうだし、明らかに面倒な客と思われている気がぷんぷんする。

それもそのはず、他に逃げられないからそこまでシビアに対応する必要はないですよね。

「うちは、これです!」

「合わなければ土地もやめてもらって結構!」

いい土地であれば他にも誰かが買ってくれる可能性が高いので、別な客に売りたくなるのが本音でしょう。

実際の相談者の方で、新潟市西区の建築条件付きの土地を購入した方がものすごく高い建物の見積もり金額となり話が進まず...。

でも既に土地を契約しており、いまさら他に舵を切れない状況なので最後は泣き寝入り。

当初予算よりもだいぶオーバーして返していくのが心配...なんていうケースもありました。

このように家を建てるときに思った以上に、お金がかかってしまう要因にもなります。

 子どもの学区問題をどう考えるかが本当に難しい

さてこのように人気なんだけど不利な取引を分かったうえで、その小・中学校区にそれでもこだわるか?

というテーマに直面します。

たしかに子どもを転校させるのはの気持ちとしては避けたいことです。

しかし子どもが小学校に通っている時間と言うのは家を建てるあなたの人生にとっては一時のことです。

この一時のために、家を建ててから苦しい生活が待っているとしたら私は少し考えてみてもいいのかなと思います。

※この記事を書いた当時は子どもが0歳だったのですが、5歳になった今を考えても保育園のメンバーとはほとんど小学校で一度離れてしまい、小学校では別な保育園の子と新たに合流するのでうちの場合は結局学区はあまり関係ないかなとも思ってます。(ケースバイケースだと思うので、これはあくまでも個人的な感想です)

もちろんこればかりは価値観の問題ですが、現実的なことを考えてこういった考えにシフトさせる方はすんなり土地が決まります。

※優先順位が大事ってことです。

実は、私自身も小学生2年生のときに両親が家を建てて東区の中野山小学校から北区の学校に転校しました。

結構最悪のタイミングですよね(笑)それが嫌だったかというと、別に嫌ではなかったです。

新しい友達と出会うことができてというか、マンモス校から、人数の少ない学校に行ったことが私自身の性格にはとっても合っていました。

それはそれで良かったです。

どちらかというと、仲良しだった友達が親の転勤でいなくなってしまったことが辛かったです。

でも、大人になるとやっぱりあんまり関係ないよねとは思います。

※人が多い学校がいいか、少ない方がいいかのほうが個人的には子どもの適性があると思ってます。

悩むと答えはなかなかでませんが、自分たちに合った理想的な家を無理のない金額で建てるという眼で見れば、初イメージした理想を無理に追いかけないで一度リセットして考えるということも悪くないように思います。

人気エリアで土地を買うということについては”運”の要素が強いのですが、こだわりすぎると”家”の面で犠牲になる点が多く、そこは一生を左右することですから冷静にお考えになったほうが良いということですね。

でもなんだかんだ言って、私もご縁があった方は土地探しをサポートさせていただいていますが、今まで見つからなかった方はいませんし、最近はなんだかんだ言って以前よりも早く見つかっている傾向にあります。頼れるパートナーに早期に出会えることが大事なように思いますね。

PS

新潟住まいのお金相談室では、マイホーム予算診断サービスを行っています。

不動産価格は高騰、しかし年収はそんなに上がらない。

そんな状況で第一希望の土地エリアでの購入が妥当なのかを客観的にジャッジすることも可能です。

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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