残価設定ローンの良し悪し

From:昆知宏@新潟住まいのお金相談室

OPP_0001rr00

 

我が家は車を2台所有しています。

 

1台は、3ドアのコンパクトカー。

 

3ドアとは運転席と助手席と

トランクの3つにドアが付いている

車のことです。

 

20代の時に買ったもので、

完全に夫婦2人仕様の車です。

 

もう1台は普通の軽自動車。

いま流行のゆったりサイズでも

スライドドアでもなくて

いたってシンプルな軽自動車です。

 

3ドアの方は、

そもそもベビーシートが詰めないし、

 

軽自動車のほうもベビーカーと

ベビーシートを入れるとかなり

窮屈な状態。

 

軽自動車の後ろにぎゅうぎゅうに

なって乗っている妻を見ると、

 

「車買い替えないとなー」

 

と思わずにはいられません。

 

このように家族が増える場面で、

車の買い替えを検討するシーンは

多いと思うのですが、

 

あなたはいかがでしょうか?

 

とはいえ、まだこの2台で

なんとかなっているし、

(保育園の送迎が始めるまでは

なんとかなりそう)

 

まだ本格的ではないものの、

新しい車の候補を見始めています。

 

ゆったり乗るならミニバンかSUVが

やっぱりいい感じなのですが、

 

見積もりを見ると青ざめます。

 

300万円台後半なんて当たり前だし、

オプションたくさん付ければ

400万円の大台に乗ってしまいます。

 

今はやりのコンパクトミニバンや

コンパクトSUVなんかでも、

300~350万円位になり、

 

車の購入費は家計にとって

いたいなあと実感します。

 

現実は良さげな中古車を

時間をかけて探すと

いったところでしょうか。

 

 

人生の3大支出プラスワン

 

 

人生のおける三大支出とは、

一般的には、

 

「住宅購入費」「教育費」「老後生活費」

 

のことを指します。

 

しかし、新潟のような場所では、

 

これにプラスして。

 

「車の購入維持費」

 

が入ってきます。

 

なので家を建てて、

教育費を貯めて、

老後のことも考えながら、

 

好きな車に乗っていては、

お金なんて貯まるわけない!

 

というのが真理です。

 

例えば、

 

子ども1人を大学進学させるには、

県外私立だとすると

 

最低でも月々35,000円は貯めなければ

計算上は成り立ちません。

 

さらに住宅ローンが月々80,000円

固定資産税が月10,000円

 

光熱費が・・・

 

住宅修繕費が・・・

 

老後のための積立が・・・

 

これにファミリーカーをローンで買えば、

月々30,000円くらいになります。

 

その他維持費で、

月平均10,000円くらいでしょうか。

 

ああ、やっぱり厳しいね。

自分でこうやって書いてみると

ますます現実味が湧きます。

 

 

バカにならない車の購入維持費

 

 

車の購入維持費はファミリーカーを

新車で買った場合、

 

住宅ローンの半分相当まで

家計の支出を押し上げます。

 

もちろん家計的に耐えられれば、

全然OKなのですが、

 

それによって何かが圧迫される場合は、

慎重に検討が必要です。

 

そもそもの月々の収支が赤字に

なってしまうのは大問題ですし、

 

食費やお小遣いがカットされるのも

何だか窮屈な思いをしそうです。

 

それもそのはず、

 

車は数年ごとに買い替えが必要ですし、

買い替えたくもなります。

 

購入費や維持費を累計すると、

2,000万円とか簡単に言ってしまうからです。

 

もはや家とあまり変わりません。

 

 

流行りの残価設定ローン

 

このような観点から最近は、

月々の返済額を極端に下げることのできる

残価設定ローンが人気を博しています。

 

自動車購入者の半分以上が、

この方式でローンを組んでいるそうです。

 

この方式の最大のメリットは、

先述の通り月々の購入費を

安くできるところですが、

 

トータルで払うお金が

もちろん安くなるわけでは

ありません。

 

ローンの金利も相当割高ですし、

数年後に一括で買い上げるか、

車を手放さなくてはなりません。

 

そのときに車を手放せば負担0円と

勘違いされる方も多いですが、

 

私が買った車は5年の残価ローンで、

最終回で約90万円の支払いでした。

 

しかし、3年半乗って今の査定額は

既に50万円です。

 

走行距離の問題でこうなるのですが、

あと1年半乗れば査定額は良くて

30万円くらいでしょう。

 

したがって”車を手放せば負担0円”は

とうてい実現できないと

いうことになります。

 

 

家を建てるなら要注意

 

 

このようにあなたがこれから

家を購入しようと思っているのなら、

 

今後の自動車購入計画も、

予め考えていたほうが無難です。

 

なぜなら家を買って子育てを

して・・・となると、

 

思った以上に車にお金を

回せなくなります。

 

また、それでも大きな車を購入

するとなると、

 

貯金ができなくなりますから

教育費用や老後資金が貯められなくなります。

 

典型的な今が良ければそれで良い!

という家計になってしまい、

 

10~20年先の家計がかなり窮屈に

なることが容易に想像できます。

 

家と車の家計の関係は切っても

切れない密接なもの。

 

どうしてもかかる固定費だから

こそ無理のない購入なのかを

両方ともじっくりと検討したいところです。

 

特に残価設定型ローンで

自動車を車を購入される方は、

要注意です。

 

安く購入したつもりでも、

結局のところ支払うお金は

変わらないので、

 

住宅ローンを申し込む時にも、

重い借金として判定されます。

 

この結果思うように住宅ローンの

借入金額を増やせないという

ケースが最近複数ありました。

 

今時点で楽をするかどうかよりも

 

将来的に家計を圧迫しないの?

普通のローンと残価のどちらが得なのか?

 

これらを少し考えることで、

より安全な家計を作ることができます。

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

関連記事