新潟で土地購入する前に知るべきお金の話

ここ数年、高騰する不動産(土地)。
果たしてどこまで行くのでしょう?
この記事を最初に書いたのは、2021年の5月。
2年近く経ちましたが、まだ落ち着く様子は出てきていません。

価格が上がっているのもそうですが、人気エリアはそもそも物件数がそう多くありません。

いい物件は押さえてしまえば苦労せずに売れる。
そんな傾向にあり、業者が購入してしまうケースが多くなってきています。

新潟の人気分譲地の現在

新潟市西区 新潟大学前駅近くの大規模分譲地『みちまち坂井つばさ』も好調な売れ行き。

大規模分譲地の売れ行きが好調だと、周囲の元からある土地も強気の価格設定に。そしてエリア相場は上がっていきます。

『みちまち坂井つばさ』では5月20日頃から住宅展示場が一気に完成し、大規模なイベントが開催される予定です。

この土地に家を建てられるのは現状、そのイベントに参加している業者限定。
自由に建築会社が選べる一般売りはまだまだ先になりそうです。

そもそも、出展業者だけで完売すれば、好きなメーカーで家を建てられる土地が出てくるかも分かりません。

そして分譲地では2023-2024年最大の目玉になりつつある、新潟市西区小針の小針球場跡地
45坪前後で1,900万円前後の区画がメインとなりそうです。

価格的には結構高いので、どんな売れ行きを見せるかで今後の住宅業界が見えてきそうです。

しかしこちらも現在は限られた業者のみの非公開物件。
希望する土地に好きな住宅会社で...というのはなかなか難しそうです。

人気立地はほとんどが建築条件つき

こんな感じで空き地の整地が始まって「おお!」と思いきやそのほとんどが事実上の「建築条件付き」。

建築条件付きとは?

「建築条件付き土地」とは、その土地に住宅を建てる建築会社があらかじめ決められている土地のこと。

このような土地は、一般的な土地(宅地・分譲地)とは異なり、住宅を建てるためには指定された建築会社と契約を結ぶ必要があります。

好きなメーカーで住宅を建てたい方には土地選びはかなり苦戦が続いている状況です。

価格は完全に長期上昇傾向

中央区鳥屋野のSHSから徒歩1分。
50坪の土地が1,000万円です。

こんな土地情報が今もし入ったら一瞬で売れてしまいますよね。
業者が速攻押さえます。買って転売したいくらいです。

実はこれ私が家づくりをするときに一瞬買おうかなと候補に挙がった土地。
14、5年前の土地情報です。
この時買っておけば今なら確実に、1,500~2,000万の値が付きます。

この他にもかなり前、興味本位で新潟駅隣の高層マンション『レクスン』が資料請求をしたことがあります。
確か当時は2,000万円後半の部屋もあったように記憶しています。もし今であれば、部屋によっては倍以上で売れる可能性が高いです。

結果論ですが、土地もマンションもとりあえず買って住んでいたら、売っても大きな利益が出ていましたね。
当時いいなあと思って見ていた物件は、軒並み超高値圏内です。

「あー、買っておけばよかったなあ」とは思いません。
ですが『ニーズがある立地はこの十数年で1.5~2倍まで実際に価格が高騰している』という事実があります。

新潟は人口減少で土地の価格がどんどん下がっていくんじゃなかったの?


10年前はこんな見解の方が大多数でした。人々の予測とは、あてにならないものです。

では、この先はどうだろうか?と考えると…。

この記事をあげた2021年当時、さすがにそろそろ天井かなあと思っていました。
でもそこから数年まだ上がっているんですよね。

というよりも人気エリアは上昇、そうではないところは維持か下落と極端な二極化傾向にあります。

価格が上がっているのに何故みんな買えるのか?

ここで疑問を感じたかもしれません。

そんな高い土地、どうしてみんな普通に買えるの?
こんなに価格が上がっているのに。
不動産の価格に比例するほど、収入はどう考えても上がってないのに。。。

事実、不動産価格は高騰する一方、国の発表する平均年収を見ると年収は上がっていません。むしろ下がってます。

平均年収が下がって物件価格が上がっている。
それなのに「それでも買う人が絶えないってどういうこと!?」という疑問が生まれますよね。

これはなんでだと思いますか?
正解は...『住宅ローン金利の低下』なんです。

借入額が増えても返済できている理由

私が家を建てた時は、第四銀行10年固定金利が確か1.80%(ガン保険なし)くらいでした。
今はどうでしょうか。

金利の安いところだと10年固定金利は0.90%(ガン保険付き)です。
10年前、3,000万円を35年返済で1.80%で借りたとすると、月々の返済額は約97,000円。

ところが今の金利0.9%で計算すると、3,500万円借りても同じ約97,000円です。

つまり10年前と今では、500万円多く借りても月々の返済額は変わっていないということ。

そのため、不動産価格が高騰しても、金利低下マジックで「手が届くかも」と感じられるようになっています。

同じ月々返済額でも借入金額が違います

なるほど。
確かに価格は上がっていても、借りはじめの月々の負担額は同じときたら…。それは家は売れますよね。

10年前に土地建物を買った人が今の低金利に借り換えればどうでしょう。
お金の損得だけで言えばその人たちが、圧倒的に不動産を安価に取得したことになりますよね。

これから土地購入をするあなたに注意して欲しいこと

不動産価格はこの十数年で上がりました。


いつ下がるかは分かりません。
もっと上がるかもしれません。

これは、だれにも分かりません。

株などを安い時に買って高い時に売るのは、プロでも難しいですよね。
同じように、家や土地の価格のタイミングを見極めて買うことは不可能と言えます。

なのでタイミングを見計らうより、欲しい時期に縁があったものを買うことをおすすめします。

しかしながら注意してほしいことがあります。

今は歴史的低金利であるということです。
これがずっと続くとは限りません。現に、固定金利は上昇を始めました。


今の不動産価格は平均年収と価格が釣り合っていないといえます。
ですがローンが低金利なので手が届く状況になっているのです。

これは危ういと感じます。

ずっと低金利のままであればいいでしょう。
ですが変動金利で組んでいて、もし金利が上がって10年前の水準にまで上がってきたらどうでしょうか。

それだけでも返済の圧迫感は大きく変わってきます。
その結果、住宅購入を後悔する場面も十分にイメージできますよね。

しかも、背伸びをして「目いっぱいローンを借りてなんとか手が届く」という不動産を手にした場合はどうでしょうか。

金利変動のリスクはあなたの家計が許容できるレベルを、ひっそりと超えてしまっているでしょう。

海外では、すでに変動金利が動き始めています

日本では変動金利は上がらないムードでいっぱいですが、海外では金利はここ数年で急騰しています。

イメージが湧かないと思うので、ニュース記事を。

英国では高いインフレ率と政府の「ミニ」予算(経済対策)を背景に、500万世帯以上で年間の住宅ローン返済額が2024年末までに平均5100ポンド(約85万円)増える見込みだ。英シンクタンクのレゾリューション財団が15日公表した調査で分かった。

トラス英政権が先月に予算に関する発表をして以降、変動金利ローンを組む100万世帯超は早くも返済額の増加に見舞われている。

引用:[FT]英国の住宅ローン返済、年85万円増へ 民間試算 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

金利が上がると、住宅ローンを組んでいる人は容赦なく月々の住宅費用があがります。
その分どこからかお金が入ってくるわけでもなく、家計負担という形で襲い掛かってきます。

日本の政策はいつまで超低金利の現状を維持できるのか。答えは誰にも分かりません。

金利が上がってもあわてない方法

しかしながらライフプランニングを作成すると、
・金利が上がっても大丈夫な家計なのか
・金利が低いから何とかなっているだけなのか
これは一目瞭然で分かります。

金利が低いから何とか払えている状態での住宅購入は無謀です。


最近はいい土地がなかなか出てきません。
だからこそ希望エリアに出てきた瞬間に、勢いで購入する方が多いと思います。
身の丈にあっているかどうか考える時間がなく
「とにかく自分のものにしたい!」という一心で飛びつくのは危険です。

他の人に取られるのは嫌な気持ちは分かります。
でも本当に大事なのは家を買った後の生活です。

そこを見失わないで住宅購入ができれば、多くの失敗を防ぐことができるでしょう。

PS

あなたのライフプランニングはマイホーム予算診断サービスで作成することができます。

またこのサービスを受けた方に限りますが、土地探しのサポートもご縁がありましたら当相談室では可能です。

物件数が少なくなっており情報の選別が難しくなっている今は、専門的な知識を得ることは武器になります。
もしあなたにまだ住宅購入まで十分な時間があるのであれば、きっと多くのメリットをご提供できると思います。

とはいえ、何よりも大事なのは正しい予算です。
興味のある方は予算診断でお会いしましょう。
お申込みはこちらから可能です。

この住宅購入ルールを知る前に、家を買わないでください

・私が自宅購入で1,000万円損しかけた実例
・住宅ローンを金利の低さで選んではいけない理由
・なぜ住宅会社や銀行が勧める住宅ローンを組んではいけないのか?
・(保険屋さんが絶対に教えたくない)生命保険のお得な入り方
・住宅展示場や完成見学会に行く前に、絶対にやること
・住宅購入で将来赤字になる家計を黒字転換させた改善点の具体例
・住宅購入後も住宅ローン返済の不安なくお金が貯まる家計を作る方法

などなど、
今まで対面セミナーのみでお伝えしてきた、新潟で家を建てる多くの人が知らない
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初めての住宅購入でも失敗しない5つのお金ルール
昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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