変動金利・固定金利の差が過去最小を記録

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7月の固定金利が過去最低水準に到達しました。

 

これを受けて、

 

変動金利と固定金利の金利の差が、

過去最低幅となり固定型の優位性が

増している・・・

 

と日経新聞にも記事が出ていました。

 

例えば新潟の地方銀行では、

変動金利が事実上0.725%であり

フラット35の7月金利は1.18%。

 

この差は、

 

【1.180-0.725=0.455%】

 

となっています。

 

※この幅が過去最低水準という意味です。

 

さらにフラット35は、

 

省エネ性能などで一定の基準を満たせば、

フラット35S(エス)という金融優遇が

使えるため10年間0.25%更に下がります。

 

つまり

 

【1.180%‐0.250%=0.93%】

 

がフラット35:7月の最初の10年の

金利となります。

 

この時変動金利との差を見ると、

 

【0.93%ー0.725%=0.205%】

 

ですからもはや変動金利でリスクを

取る理由などなくなってきている

というのは頷けるわけです。

 

ちなみにフラット35S(エス)は、

ほとんどの住宅で適用を受けられ

決してハードルが高い物ではありません。

 

なんとも凄い時代になりました。

 

 

 

固定希望者が多数になってきた

 

 

少し前までは変動にしようか。

固定にしようか迷っているという方が

とても多かったのですが、

 

最近は固定しか考えていないという方が

とても増えてきているように思います。

 

固定金利が下がっているという情報は

これから家を買おうと思っている方は

 

容易にアクセスできる情報ですから

無理もありません。

 

変動金利のリスクをとって、

得られるリターンもたかが知れています。

 

なので当然の選択とも言えるでしょう。

 

みんなが「固定!固定!」となっているので

きっとこのあたりが底値なのかもしれません。

 

しかしこんな状況の中、

敢えて固定金利がベストとも限らない

家計について考えてみましょう。

 

 

変動金利が勝つかもしれない世帯とは?

 

 

変動金利のほうが勝るシナリオは、

 

そうはいっても変動の方が安いため

 

”今後住宅ローンを完済するまでに”

 

金利が大きく上がらなければ

変動金利を選択したあなたの勝ちです。

 

ここでミソなのは”完済まで”という

ところですね。

 

例えば住宅ローンを10~20年程度で

完済できそうであれば、

 

変動金利や10年固定にもまだまだ

優位性があります。

 

あまり実感が湧かないかもしれないので

具体的を挙げてみます。

 

 

変動、短期固定が勝るかも?【退職金で一括返済】

 

 

例えばいまあなたが40代で60歳の時に

多額の退職金を期待できるお仕事を

されている場合ですが、

 

35年ローンで住宅ローンを組んだとしても

実際完済となるのは20年以下です。

 

こうなると事実上は20年以下で

返済する住宅ローンに対して、

 

35年固定金利を適用するのは、

保険のかけすぎとも考えられます。

 

もちろんすぐに変動金利が急騰すれば

固定が有利となりますが、

 

少なくても今後3~5年間程度は、

政策上変動金利は見込みがないため

 

変動金利か10年固定金利も

利息が少なくなる可能性は

秘めているわけです。

 

 

変動、短期固定が勝るかも?【教育費がかからない世帯】

 

 

祖父母からの多額の贈与があったり

ご夫婦のみの世帯である場合は、

 

将来のライフプランニングを

読みやすく貯蓄を必要以上に

貯める必要がなく

 

即時繰り上げ返済を続けるという

ことも可能です。

 

つまりローンを30年で開始しても

毎年コツコツ繰り上げ返済をしていくと

 

頑張れば15年程度で完済も視野に

入ってくる。

 

こういうわけです。

 

実際の弊社の相談事例でも

ローンは30年で組んだものの、

 

ボーナスを全部繰り上げ返済して、

シミュレーション上13年で完済する

というお客さんがいました。

 

(計画通りいっていればあと数年で

この方は完済するはずです)

 

収入が多い場合こういったことは

決して絵空事ではなく、

 

極めて現実的でありこのシナリオで

完走した場合、単純に完全固定は

不利でしかありません。

 

 

みんながどうかではなく、あなたはどうか?

 

 

私が言いたいことは、

 

「みんな固定がいいって言ってる!チャンス!」

ではなくて、

 

あなたの家計、あなたの返済計画に

あった金利タイプをじっくり

考えてみてくださいということです。

 

ポイントとなるのは他にもありますが、

 

今日の記事では

 

・実際の完済年齢はどれくらいになりそうか?

・繰り上げ返済をどれくらい頑張れそうか?

 

に焦点を当ててお話しました。

 

PS

 

「繰り上げ返済せずにそのお金を資産運用を

したほうがいのではないか!?」

 

という疑問については資産運用の知識や

経験がある程度あればそのロジックも

成立します。

 

しかしそうでない場合は、

リスクをとりすぎてしまい机上の空論に

終わってしまう可能性があります。

 

 

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昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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