イオンで買物をしている
あなたの目の前に、
2,680円の値札が付いている商品と
2,980円の値札の商品があります。
300円安い2,680円の方はまあまあ、
2,980円の方は結構満足できる感じ。
あなたはこの時に、
どちらの商品を購入しますか?
おそらく9割以上の方が、
300円しか変わらないのなら、
2,980円の商品を選ぶでしょう。
これには面白いことがあります。
2,680円が26,800,000円という
1万倍になってもあなたは
同じような行動を起こします。
そうです、家の話です。
一生で一回の家づくりだから、
当然の話です。
2,680万円と2,980万円というのは
300万円というすごい差なのですが、
桁の違う数字に見慣れてくると、
目の前の現金を見て話をしている
わけではないので、
金銭感覚がなくなります。
そこで5万、10万円が誤差に
感じられて積もり積もりって、
300万円くらいがあっという間に
上がっていきます。
あなたが家づくりを本格的に
検討する前に、
この300万円の差の実際に
ついて本日は少しお話しします。
住宅ローンが300万円多いと・・・
現金で家を建てるのであれば
関係ない話ですが、
なかなかそういった人は
いませんよね。
ほとんどの方が30年以上の
住宅ローンを組んで家を購入
するのが現実です。
そこで現在の固定金利で、
2,680万円と2,980万円借入時の
利息の違いを見てみます。
2,680万円を35年返済で
借りたとき支払う利息は、
『6,897,275円』となり、
総返済額は、
『33,697,275円』です。※①
一方で300万円ローンが多い
2,980万円時の支払利息は、
『7,669,268円』となり、
総支払額は、
『37,469,268円』となります。※②
※フラット35金利1.36%で計算
①と②の差額が、
『3,771,993円』ですから、
300万円多く借りることにより、
利息が77万円多くなることになります。
考えてほしい視点
この時あなたに考えてほしいことがあります。
ローンを300万円多く借り入れると、
月々の返済額が約1万円増えることになります。
これに対して、
「全然大丈夫だよ。」
「いや、それはきついな。」
といろんな方がいるでしょう。
ここでもう一つ考えてほしい視点があります。
300万円多く借り入れることによって、
返す必要が生じた義務である
『元本300万円+利息77万円』
をあなたは何年で貯金できそうですか?
とうことです。
例えば毎年100万円貯金ができる家計では、
371万円を貯金するのに、
約3.7年かかります。
毎年50万円の貯金ができる家計では、
371万円を貯金するのに、
約7年半もかかります。
反対の見方をすると、
50万円貯蓄家計の場合は、
300万円のコストアップを防止すれば、
ローンを7年半も早く返せる可能性が
あるということです。
目の前の300万円だけみると
さほど大きな違いに見えなくても、
ローンから自由になれる年数の
可能性を追っていくとまた違った
見え方になってきます。
家計力が大事
つまり何が言いたいのかというと、
年収が同じ世帯でも支出が違うと、
ローン返済の負担感が全く違うのです。
それがゆえに、
安易に予算を増額すると、
思った以上の家計にダメージを
くらってしまったり、
長い間住宅ローンとお付き合いせざる
を得ない家計となってしまいます。
世帯年収700万円、年貯蓄額200万円
の家計であれば300万円の増額は、
1.5年ほどで完済できるので、
それほど大きな影響は与えませんが、
世帯年収700万円、年貯蓄額50万円の
家計であればそのインパクトや
ローンの心労は大きいものとなります。
住宅ローンのことで
人生を振り回されたくないなら、
住宅を購入する前に、
あなたの家の現在の家計力を
把握することは必須条件と
言えましょう。
保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。