大手ハウスメーカーは5,000万円以上?大和ハウスの新潟撤退から考える新潟の住宅予算

大和ハウス工業新潟撤退。新潟の住宅予算を考える

「大和ハウス工業が新潟県から撤退する。」
少し前に、こんな報道がありました。

大和ハウス工業といえば、日本を代表する大手ハウスメーカー。
ですが、今後注文住宅の営業エリアを都市部に集中させ、新潟を含む23道県で注文住宅事業において事実上の撤退を打ち出しました。
同時に今後の注文住宅事業について、注文住宅の事業では「5,000万円以上の価格帯を中心にする」という方針を明確に打ち出したのです。

このニュースは、単に大手ハウスメーカーが新潟から撤退するという話だけではありません。

住宅会社が狙う価格帯と、家を建てたい人が希望する予算。
その間に、これまで以上のズレが生まれていることを示す動きとも考えられます。
そして地方では大手メーカーが狙う価格帯を予算に持つ家庭は少ない、そう判断されたということでしょう。

では、新潟で家を建てる場合、どのくらいの予算を考えればいいのでしょうか。

今回は、大和ハウスの方針転換をきっかけに、住宅価格の現状と、これから家づくりをする人が考えておきたい予算についてお話しします。

住宅会社によって、狙う価格帯が変わってきた

今回の大和ハウス工業のニュースは、大きな転換点がありました。
今までオブラートに包みこんできた住宅価格を明確にしたのです。

これは、単に「新潟から大手ハウスメーカーが撤退」という話ではなく、
「どんなお客様をターゲットにするのか」をこれまで以上にはっきりさせる時代になった
という大転換点だと個人的に思いました。

では「新潟で注文住宅を」を考える方は住宅価格をどのくらいに想定しているでしょう。
「3,000万円くらいでを建てたい」という方が、きっと一番多いと思います。(できればもっと安くですよね)
しかし注文住宅では、建物本体だけでなく、付帯工事や設備・外構・諸費用などもかかります。

正直、今の時代は合計3,000万円以下で注文住宅を建てることは難しくなってきています。
でも、最初から想定以上に高いとわかれば、誰も住宅展示場に来なくなってしまいます。
そのため今までは「高いんだろうな」というイメージは保ちつつ、最初の段階から積極的に価格を明示してはきませんでした。

だから今回の大和ハウスの方針は言い換えれば、

「これからは5,000万円以上の住宅を購入できるお客様を中心に営業します」

ということでもあります。

これを大々的に表明すれば、3,000万円で家を建てようと思っている方は来なくなりますよね。

価格を明示することは、施主にもメーカーにもメリットがある

一見顧客の減少と思えますが、これは住宅会社にとっても合理的な面もあります。

予算3,000万円までしか出せないお客様に営業や設計が時間をかけて対応しても、最終的に価格が合わなければ契約には至りません。
住宅会社からすれば、非常に「打率の低い営業」です。

実際これまで大手ハウスメーカーはイベントで集客したり、何か特典の配布してたくさんの商談の場を作っていました。
しかし、半分以上どころか大多数の方は予算が合わなくてお客さんにならないのです。

だからこそ、最初から価格帯を明確にする。
住宅営業を経験した私が想像するに、
現場の営業担当者の中には
「むしろ営業がしやすくなって助かる」
「結果につながらない仕事が減って早く帰れる」
そう感じる人もいると思います。

新潟で家を建てるなら、いくらかかる?

では、新潟ではどうでしょうか。

「ウチは5,000万円以上からしかやりません!」
なんて事前に表明しようものなら、見込みのお客さんのほとんどがいなくなってしまいます。

というわけで、冒頭のニュース。
住宅展示場を維持するコスト、人件費コストなどの固定を考えていった時、採算が合わないのが新潟を含む23都道府県であったわけです。個人的には、札幌や仙台までもが撤退の対象なのには驚きましたが、採算が合わないというのが事実なのでしょう。

特に北国は冬場の工事が止まりがちです。
年間を通しての効率は確かに悪そうではあります。

新潟の住宅予算「希望」は3000万円以下

実際に私が住宅相談で見ている感覚では、建物の当初希望予算が3,000万円以下の方が半分以上かと考えます。

それでは、新潟の2026年現在の相場はどのくらいなのでしょう。
地場工務店の場合、
4人家族・3LDK・100㎡前後の一戸建てで、3,000~3,500万円(税込)程度。

これが一つの現実的な価格帯になっています。

もちろん、外構や設備を充実させれば費用は増えます。
土地によっては地盤改良など、家を建てるための追加費用も発生します。

それでも、大手「5,000万円以上」と比較すると、かなり大きな価格的優位性があります。
新潟では、こうした3,000~4,000万円程度の住宅を中心に多くの地場住宅会社・工務店が競争しています。(2026年現在の価格です)

住宅価格と金利の上昇で、無理なく買える家も変わる

とはいえ住宅価格が上がっただけではなく、今は残念ながら住宅ローン金利も上昇しています。

これまでなら「土地代とは別に家に最大3,500万円くらいならかけられる」
そう考えていた世帯でも、金利が上がれば住宅ローンの負担は増えます。

物価も上がっています。

これはライフプランを作っていると如実に感じていることですが、
余裕をもって3,000~3,500万円程度の住宅(土地別)を買える世帯そのものが急激に減っている状態です。

ですが、住宅会社は急には減りません。それぞれの価格帯で受注を確保する必要があります。

すると、

少なくなっていく住宅購入者を、多くの住宅会社が奪い合う。

そんな構図になってきます。

今後10年ほどの間に、住宅会社の競争環境は厳しくなるのではないかと私は考えています。
今後は、価格だけでなく、性能や提案力、アフターサービスなども含めて、住宅会社ごとの違いがより明確になっていくのではないでしょうか。

住宅会社を選ぶ前に、自分たちの住宅予算を知ろう

今回の大和ハウスのニュースを見て住宅購入を考えている方に、特にお伝えしたいこと。
それは、住宅会社を選ぶ「前」に自分たちの住宅予算を知っておきましょうということです。

大手ハウスメーカーで5,000万円以上かけるのか。
地場工務店で予算を抑えていくのか。
新築以外の選択肢を探すのか。
あるいは、今は購入しないのか。

どの選択が合っているかは、世帯収入や貯蓄額だけでは決まりません。
これから必要になる教育費や老後資金、住宅購入後の生活費まで含めて考える必要があります。

大切なのは、「いくら借りられるか」ではなく、「いくらなら無理なく返していけるか」です。

「この会社で建てたい」から予算を決めるのではなく、
「自分たちの家計ならここまで」という予算の基準を持ってから住宅会社を選ぶ。
この順番が、これからますます重要になってくると思います。

住宅購入の金銭的な失敗でよくあるのは、
「予算が合わないのに、先に惚れこんでしまって身の丈に合わない家を買ってしまう」パターン。
金利上昇の可能性もあり、今の時代はリスクがありすぎます。

もしあなたが住宅購入に前向きで、
「そもそも自分たちなら、いくらまで住宅にお金をかけていいのか分からない。」
そう思っているのなら、住宅会社を決める前に一度、ライフプランを作ってみてください。

家を建てても安心して暮らしていける家計を確認しませんか?

私は、住宅ローンだけではなく、教育費や老後資金なども含めて、
「家を建てた後もお金が貯まる家計をつくる」ための住宅予算を一緒に考えています。

「5,000万円の家が買えるか」ではなく、
「5,000万円の家を買っても、その後の人生は大丈夫なのか」

そもそも適正な予算はどのあたりなのか。
ここを確認してから、住宅会社を選んでも遅くはありません。

マイホーム予算診断サービスはではそのあたりを明確にすることができます。

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PS. 最近、希望額で家を建てると赤字になってしまう診断が増えています

このようにお声がけして多くの方に診断をさせてもらっている弊社ですが、
最近は前よりも明らかに『当初の希望のまま住宅購入すると将来的に赤字転落する』診断が増えています。
原因は、物価高騰と金利高騰のダブルパンチです。

今まで以上に住宅にかけられる家計の余力は下がりつつあります。
家を買った後に後悔しないために今できることをしていきましょう。

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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