いくらが理想?悩ましい住宅頭金問題

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問題です。

 

これは何の金額でしょうか??

 

① 5,010,957円

② 5,567,804円

 

差額557,147円也。

 

これは住宅ローンの利息の話です。

 

①のケースは、

【2,700万円 35年返済 金利固定1%】で

一度も繰り上げ返済せずに

返済した時の利息です。

 

②のケースは、

【3,000万円 35年返済 金利固定1%】で

一度も繰り上げ返済せずに

返済した時の利息です。

 

 

元金の差は300万円。

 

これを見て頂く通り当然ながら

少しでも借金の額を減らせば

支払うローンの利息は少なくなります。

 

大変魅力的な話ですよね。

 

あなたはきっと悩んでいるはずです。

 

これを踏まえて頭金をいくらにすれば

良いのだろうか?ということです。

 

 

 

目いっぱい頭金を出すのは賢い選択か?

 

 

住宅ローンの額は少なければ良い。

これは当然のことですよね。

 

あなたが十分に自己資金をお持ちであれば

借入額を減らすことは王道な手段です。

 

ここで考えてみましょう。

 

あなたの手元に350万円があるとします。

 

300万円の頭金を出すことは

不可能ではありません。

 

しかし300万円を頭金に使用すると、

貯金は50万円しか残りません。

 

さて、どうしましょうか?

 

ここで300万円を差し出すことによって

50万円の利息が減るのは事実です。

 

迷っちゃいますね。

 

その代わりあなたの通帳の残高がわずかになります。

 

本当にこうなっても大丈夫でしょうか?

 

 

メンタル面がジワジワくる

 

 

結論から言うと、

頭金300万円を出して貯金が

50万円になるのはおすすめしません。

 

一番の理由が何かというと、

メンタルの問題です。

 

理屈では分かっていても、

今まで350万円もあった

通帳残高(いわゆる全財産)が

 

50万円になってしまうのは

思った以上に堪えます。。

 

突然入院したり、家電が壊れたり

冠婚葬祭が続いたり、

 

思わぬ出来事・アクシデントで

簡単に0が見えてしまうからです。

 

350万円あったときはこういう

突発的な支出はそこまで

気にならなかったはずです。

 

しかし50万円になると、

日々をビクビクして過ごす確率が

グッと増えるのです。

 

 

利息差がまるまる損になるわけではない

 

 

この時、私ならこう考えます。

 

今貯蓄をほとんど吐き出すことの

メリットは35年間で見ても、

50万円の得しか生まない。

 

しかも住宅ローン減税がある期間は

借金が少なくなれば戻ってくる

税金も減ってしまうので、

 

この期間は頭金を出したメリットが

特に生まれてこない。

 

更に言うと、

 

35年間一度も繰り上げ返済しなかった

場合の差が50万円であって、

 

実際は途中で都度都度繰り上げ返済を

するとなれば50万円よりも

差が縮まっていく。

 

少なく見積もってもローン減税期間の10年間は

頭金を出すメリットがあまりないし、

 

10年後になれば今よりも貯蓄が

できているだろうから、

そこから借入額を減らせば損はしない。

 

つまりいますぐ自己資金を目いっぱい出す

メリットはあまりない。

 

という結論に辿り着きます。

 

無理のない借入金額を把握するのが

大前提ではありますが、

 

金利が低下している現在で

なおかつ住宅ローン減税もあるため

 

頭金の大小はそれほど大きく影響

してきません。

 

突然のアクシデントに備えて、

すっからかんに近い状態になるくらいの

頭金の捻出は避けましょう。

 

 

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昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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