変動金利はリスクがありすぎな気がする。
かといって、固定金利はやりすぎな気がする。
月々の返済額は少しでも安くしたいし。。。
「そうだ!
それだったら、間をとって10年固定に
すればいいんだ!」
と思ったあなた。
残念ながらこれは最適解ではない
ケースがほとんどなのです。
住宅ローンって種類がありすぎて
選択することってストレスになります。
頑張って選んで事前審査に申し込んで
落ちたと来たら「ああ、もうっ!」
ってきっとなりますよね。
特に決断をすることが苦手な人、
松竹梅があるとついつい”竹”を
選択してしまうような性格なあなたは
特に気を付けた方がいいでしょう。
10年固定金利がベストな人
10年固定が最適解でない人が多い理由を
紐解くには逆の発想で10年固定が
ベストな人を知る必要があります。
まず10年固定がドンピシャな人は、
『住宅ローンを10年~20年で返済することが確実』
という方です。
具体的には、
今40代でローンを組むけど収入に余裕があって
なおかつ60歳の時に退職金をもらって完済する。
というようなタイプです。
退職金が読める公務員や上場企業社員の方は
この返済方法がハマる方がいる印象を受けます。
この他にも、
『住宅ローンを組んでも貯金が年間数百万可能』
というタイプですね。
住宅ローン減税が終わったら
即刻繰り上げ返済してローンをサヨナラ
するタイプになります。
お医者さんや会社の経営者、
ダブルインカムで世帯年収1,000万円
オーバーなんて方にはいいですね。
というわけでベストな方はこんな感じ。
あなたは該当しましたか?
10年固定金利のデメリット
10年固定のデメリットはズバリ、
『11年目の金利がほぼ確実に上がる』
これです。
これは将来の金利動向の話ではなくて
今の金利と同じ状況でも、
10年固定金利を選択した方の
11年目以降は上がるルールになっているからです。
今と同じ金利ベースでも上がるし、
今より金利が上がっているともっと上がる。
つまり生涯設計が立てにくいことになります。
11年目に確実にサヨナラできたり、
11年~20年目の間にほぼ確実に繰り上げ
できるのでればこのデメリットは
あまり関係ありませんが、
住宅ローンは35年近く付き合うことに
なりそうだという方には、
最適解にならない理由がここにあります。
つまり10年固定とは、
10年固定のち変動金利。
晴れのち、曇り。
みたいな感じですね。
そしてその変動金利は今あなたが見ている
低い変動金利の数字ではないものが適用されるよ。
こういうことです。
金利が上がらないことに勝負をかけるなら
最初から当初から変動金利を選択したほうに
アドバンテージがあることが多いでしょう。
10年固定金利は勧められやすい
10年固定を選択する方の多くは、
住宅会社からのオススメということも
実際はよくあると思います。
なぜなら、
変動金利だと心配なお客様に、
おすすめしやすいからです。
例えば完全固定のフラット35という商品は
手続きが面倒であったり、
追加で費用が発生してしまうという
デメリットも併せ持ちます。
長い目でみればその費用などわずかな
金利上昇でも全然ペイできるのですが、
目先の資金計画書が”映え”なくなります。
2,500万円の家の見積もりを出すにしても
35年返済でシミュレーションすると、
変動なら月々約67,000円。
10年固定なら月々約69,000円。
固定だと月々約74,000円です。
さらに固定だと最初の諸費用も高い...
と来たらメリットがあるように全然
思えませんよね。
将来の金利はどうなるか誰にも
分かりませんからそれも一理あります。
固定金利で資金計画を出すと
家を割高に感じられてしまうから
最初の資金計画書ではお見掛けしません。
固定金利を望むお客さんには10年固定で
なんとなくの固定感を出すというのが
実際の商談の場では多いでしょう。
ただ今日の記事で言いたいのは、
そういう裏事情的なところではなくて
10年固定は”固定”のようですが、
住宅ローンの本質的に単なる、
10年固定期間付き変動ローンってことです。
35年かけてローンを返そうとする人には
最適解になりにくい。
ついつい選びやすいけど家計に合っているか
しっかり確かめてね!ってことです。
目先の損得だけで決めてもそれが
決してお得ではないところが
住宅ローンの深いところなのです。
保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。