コロナ禍に住宅購入を急ぐと失敗しやすい理由

GDPのマイナス成長が過去最悪。

先日こんなニュースがありました。

2020年4月から6月期が前年と比べて

27.8%のマイナス成長だったという

ことが大々的に報じられていましたね。

GDPというと昔、そういえば

教科書に出てきたよな...

というくらいの印象ですよね。

GDPとは国内総生産と言い、

GDPが高いと世の中に多くのお金が

流通していることになります。

つまり、

【お金を使った量=支出】

とも考えられますので、

支出は誰かの収入に変わりますから、

【支出が減った=会社や個人の収入が減った】

ことを意味しています。

去年と比較して平均27.8%ものお金が

少なくなったのは過去最大ということです。

業界によってはもっとのところもあるし、

業界によってはプラスのところも

あるでしょう。

でも、全体では大幅マイナス。

こういうわけです。

4月から6月期がステイホーム、

自粛期間の真っただ中だったので

仕方ないというところですが、

7月以降伸び悩みが続くと、

いよいよ給与にも影響が出そうな

雰囲気になっており経済が

右肩下がりになってしまいます。

そうなっては多くの人が失業したり

生活が立ち行かなくなるので、

賛否両論ありながらもGotoキャンペーン等の

消費刺激策が実施されているわけですが

経済・暮らしをとるのか、

自粛を取るのか誰もが正解が分からない

難しい局面になっています。

住宅投資はそこまで下がらなかった

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2020年4月から6月の住宅投資を見てみると

前年比0.2%減少と、

住宅に限って言えば数字上は

大きな減少になっていませんでした。

しかしこの数字の取り方は、

住宅の着工(工事開始)ベースで

見ているらしいので、

コロナ前に契約をしていた人が

4月から6月に工事開始のケースが多いことから

住宅投資のGDPは7月から9月は

かなり悪い数字になるように思います。

実際、この夏は住宅を着工する

ペースが多くの会社で鈍化しており、

今工事中の物件はそう多くありません。

しかしながらコロナが落ち着いてから

打ち合わせを再開・開始している方は

結構多い状況になっており、

今年の秋・冬開始の来春完成を目指す

工事はかなり混み合っている状況です。

そう考えると住宅業界も年全体で見れば

そこまで大きなダウンにはならない

かもしれない。

業界の話をすると住宅業界は

思いのほかコロナの影響を受けず

健闘しているという印象です。

つまり懸念されていたコロナ倒産は

コロナに関係なく経営悪化していた

会社を除けば

それほど短期では深刻な問題に

今のところはならなそうです。

建築中の倒産は最悪なので、

とりあえずこれは良かったです。

これからのボーナスや定期昇給を注視してみてください

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私は最近ライフプランを作る時に、

コロナ禍でも強い職種かどうかを

見るようにしています。

今あなたがもらっている給与は

2019年度の会社の業績ベースで

支給されているため、

コロナの影響を実質的にまだ反映されて

いないところがほとんどです。

強く売り上げを落とした業種では

既にボーナスの減額という話が

出ているくらいの状況でしょうか。

違った見方をすると、

既にボーナスの減額などの影響が

出ている業種の方は、

想定以上に収入をシビアに見た

ライフプランを立てた方が

良いということです。

一方で前年までは好景気だったので、

それまでの貯金(プラス)を従業員に

還元できることから、

1,2年はこのままの給与を維持できる

企業もあります。

特に大企業はその傾向が強いです。

今家づくりを考えている方は、

特に今年の冬のボーナスがどういう

状況になるかを注視してみてください。

冬のボーナスもしっかりでて、

来季の給与査定もプラスであれば、

会社的にはコロナの影響を

強く受けていないことにもなります。

またコロナを追い風にできた企業は

これからも強い経営が続くのでは

ないでしょうか。

一方で、

・ボーナスの減額

・定期昇給のストップ

・早期退職者の募集

・採用活動の休止

などのサインが会社に出てきたら、

住宅購入はより身構えて挑むべき

といったところでしょう。

住宅ローンは前年年収が重要評価対象

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これから家づくりを本格検討

している方はぜひこれを覚えて

置いてほしいのですが、

2019年(去年)よりも2020年(今年)の

年収が下がりそうな方は、

来年以降に計画を進める場合、

借入可能額が下がる可能性があります。

住宅ローンは年収に対して

他の借入とも合算して、

「額面年収の○○%まで」

< p>という基準で見るので、

額面年収が下がるとローン借入可能額も

下がるという理屈です。

「え、それはまずい!」

という感じで

今年中に借りてしまおう!

という考え方は、最も危険です。

2020年に年収が下がり、

2021年に復活すれば問題ありませんが

そのままズルズルと下がってしまった時は、

コロナ前の2019年ベースの年収で

今後数十年間ローン返済をしなければならず

あなたが思っている以上に、

ローン返済が”ハードモード”化する

恐れがあります。

戦後最大級のGDPの下落が起きた

2020年のこの状況は、

自然災害で言うと50年に1度の

豪雨が襲ってきたのと同じような

状況です。

あなたの勤めている業界・会社が

どのような業績になりそうなのか

普段は気にしなかったこともしれませんが、

最新の業績や今後の展望については

分かる限りで社内から情報収集を

しておくと良いでしょう。

※上場企業であればネット上に

公開されていますし、

地場の中小企業であれば管理職クラスで

あれば知っていると思いますので

あの手この手で聞いてみても良いですね。

少しでも危険なサインがあれば、

今は無理をしないほうがいい。

むしろコロナの影響で

・下がってしまった

・下がるだろうと予測されるライン

これらの年収ベースで家計を

組み立てていくべきでしょう。

住宅ローン返済はまったなし。

家を建てる前であれば、

まだ何とでもなれるのです。

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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