「共働きで子どもが2人います。住宅を買った後に妻が転職し、扶養内のパート勤務でもやっていけるのでしょうか?」
あなたもこんな心配はありませんか?
住宅を買うことによって生活拠点が変わり、通勤と子育ての両立が難しくなり退職。
その後子育てもあり、すぐに正社員勤務は難しく、パート前提の収入を予定。
正社員を狙う意思はもちろんあるものの、タイミングは読めない。
転職活動をいつ本格化できるか分からない。
最悪、夫の収入をメインとして妻の収入は60歳までパートのみでもやっていけるのだろうか。
...
このような相談が最近多くなっています。
とってもリアルで新潟に住宅購入シーンでよくある家庭の姿だと思います。
これまで「夫婦共働き正社員」だったものが、「正社員&扶養内パート」に変わる。その違いがどんなものか想像できるでしょうか?
実は収入の違いが与える影響があまりにも大きすぎて、多くの場合で「共働き正社員&パート」では住宅購入後の収支が成り立たないことが多いのです。
もしあなたが似たような状況に該当しているようであれば、ぜひ記事の続きをご覧ください。
不動産は高騰化、でも収入の伸びは鈍化
土地から買う方で平均的な住宅取得費は、約3,500~4,000万円くらいになります。
ただ現在、土地は人気エリアに集中・殺到し、好立地は価格が高騰中。
建物もウクライナ情勢・円安でどんどん価格が上がってきています。
新潟市中央区もしくは西区・東区・江南区の好立地狙い。その場合、土地建物で4,000万円もあっという間に越えてしまう価格帯になってきました。
仮に4,000万円住宅ローンを組むと、月々の返済額は107,860円にもなります。
※第四北越銀行変動0.725% 35年返済(2022年6月現在)
いやいや、すごい額ですよね。
希望通りの土地に一般的な建物を購入した場合。
仮に扶養内パートの収入が月8万円程度なら、月々のローン返済額のほうがパート収入を大きく上回ることになります。
家計の余裕を作るのは、なかなか難しいことが想像されますよね。
夫の月収が手取りで30万円。
妻の月収が手取りで8万円。
合計38万円。
住居費で11万円ほど取られると残りは27万円。
そこから毎月の固定支出として...
・食費5万円
・日用品1万円
・子ども費3万円
・光熱費2万円
・ガソリン代1万円
・通信費、情報費(Wi-Fi含み)2万円
・夫婦小遣い5万円・保険料3万円
・医療費、被服費、美容費2万円
・固定資産税、火災保険1万円
・雑費2万円
こんな感じで平均的な支出でも月額27万円。
月々はなかなか貯蓄に回る余裕がなく、赤字でなければ御の字程度。
ボーナスが出ても車の維持費や旅行費用、冠婚葬祭費用などで精一杯でしょう。年間収支で見るとがんばってちょっとプラスくらい。
それでもコツコツ貯まってきたと思ったら、
「車の買い替え時期が到来...」
「子どもの教育費が...」
こんな感じになることがほとんど。
「ちょっと無理じゃない...!?」と爆発する時が、きっといつかきます。
土地も住宅も高騰している現在
世帯年収が500~600万円くらいだと家を買うと貯金ができないケースになることが多いです。
一方で年収500~600万円あれば,住宅ローンを3,500~4,000万円借りることは余裕です。
しかし日々の余裕や貯金を作ることが難しくなるのに、借りれてしまうのが怖いところです。
新潟の平均住宅価格帯でも家計を余裕で回すには?
4,000万円クラスの土地建物購入をした場合は、月々10万円ほどの返済がのしかかります。
一度ローンを組んでしまってから毎月の収支を改善できる対策は2つ。
無理に節約をするか、収入を増やすかです。
しかし日々の支出を減らすことは、かなりキツイです。
生活レベルがダイレクトに下がるし、お互いに監視するような感じになってしまい夫婦喧嘩の元。
となると、収入を増やす方法を考えるのがハッピーな解決策であると言えます。
例えばパートから正社員を狙って転職。それが成功すれば、それだけで解決できます。
目安としては(30代前提で)世帯年収800万円以上あれば4,000万円のローンでも比較的余裕を生むことができます。
夫婦間の配分は、なんでもかまいません。
夫400、妻400
夫300、妻500
夫500、妻300
夫600、妻200
夫700、妻100
夫800、妻0
(それぞれ万円)
合計が800万円になるためには、いろいろなバリュエーションがありますよね。
つまり冒頭の、妻が扶養内パートで家計を余裕で回していく。これを実現するには、夫の年収が700万円は欲しいところです。
もちろん夫と妻が逆でも構いません。
新潟で30代で片方の収入が700万円に到達している人は、決して多くはないでしょう。
これが難しい。となると、やはり住宅購入費用・住宅借入額を減らしておいた方が安全です。
しかし収入を増やす方法は他にもあります。
個人的には避けたい方法。でも、今の年収を増やすよりも、難易度はもしかして低いのかもしれません。
この選択肢を取らざるを得ない方が、これからの時代はきっと多くなると思います。
70歳まで働き続けるという家計最強の選択肢
現在の世帯年収が500~600万円
その家族が4,000万円のローンを組んで赤字にならないためには、どうするか?
答えは、ローン完済後まで継続的な収入を得る事です。
事実、当相談室で家計診断をしていると、多くの方が老後の資金不足に陥ってしまっています。
机上の空論ですが、70歳までの勤務を続けることでこの資金不足は解決できるのです。
最もこれが現実的なのかなと思ってしまう時があります。
理由は3つ
1あなたの家計は救われる
2企業の少子化でも労働力を確保できる
3社会保障的にも国が70歳まで勤務を本気で推進しようとしている
つまり社会的には既定路線なのです。
既に年金70歳支給や定年の延長論は、積極的に進んでいますよね。
ただ一番大事なのは、体とモチベーションです。
私自身「65歳を過ぎて仕事も全力で前向きになれるモチベーションを持てますか?」
そう聞かれても、検討もつきません。
うーん、正直自信ないかもしれない。でも行けそうな気もする。なんとも分からない。
あなたはいかがでしょうか?
こればっかりは自分だけではなく勤務先もあってのこと。
最初から70歳まで勤務前提で、住宅ローンをようやく返していけるような計算。これはしてはならないような気がするというのが私の意見です。
面談で多くの方と話をしていても、65歳で完全に仕事を辞めたい人の方が圧倒的に多いです(笑)
それはそうですよね。。。誰だってそうしたいはずです。
PS
遅くても住宅ローンを65歳で完済できるようにするために「無理のない資金計画を立てる」ことが大事です。
お金に悩んだり苦しんだりする人生が嫌であれば、できるだけ早い段階で、自分自身と向き合うことが必要ですね。
70歳まで働きたくない方は...というよりも
「65歳を過ぎたら働いても働かなくても、自分の意思で自由に決めたいよ!欲をいえば、60歳でそうしたいくらいだよ」
もしあなたがこのように思ったのであればマイホーム相談診断サービスをしていただくと、家を買うと何歳までの勤務が必須なのかが分かります。
予め何歳までに返せるかどうかを知っておけば、だいぶ気持ち的には楽になれると思います。
70歳まで全力で働いてようやくローンを完済してまで、家が欲しいか。
あなたはどのように考えますか?
保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。