家づくりに失敗する人の特徴

毎日慌ただしく過ごしていると1週間ってあっという間ですよね。

1年365日中の7日が終わり・・・1年の52分の1が終了。
知り合いがこんな表現をされていたのを見てドキッとしました。
あ、もう今年の52分の1が終わったのね。1年なんてあっという間というのは、こういう視点で見るとよく分かります。

今年中の目標を決めている人は、早い時期からこういうことをしっかり考えていれば余裕を持ってしっかりとした判断が可能なのですが、年の途中で思い出したかのうになんとか目標を達成しようとすると、あまり上手くいきませんよね。

もしあなたが営業の仕事をしていたらどうですか?
「今年は営業成績10人中トップになるぞ!」と思っていても半年経過地点で上位グループとは大差の8位。
あと半年で自分だけいきなり伸びるのは厳しいし、クビにならない程度になんとか5位に。
あれ?お正月は1位目指すって言ってなかったっけ?

ダイエットをしていたらどうですか?
「今年は10㎏痩せるぞ!」と思っていてあっという間に9月になっちゃった。
あと3か月で無理やり痩せるのももう無理っぽいし、食欲の秋だし・・・

ってわけで最後の1か月だけ断食を決めて2㎏は、ダイエット成功!…成功!?
こんなふうに目標を決めていても次第に薄れていって最後だけ格好をつける納得する。
こういうケースがほとんどなのが現実ですよね。

なんでこんな話をしたかって?
家づくりも似たようなところがあるからです。

家づくりに不満を持つ人の共通点

あなたがもし希望を満たした注文住宅を考えているとするならば…最低でも完成までに10カ月はかかると思っていたほうが良いです。

「え?意外に長い?」

そうなんです。
これくらいの構想期間が最低でもないと理想な家を作ることは難しいでしょう。
プランや金額、好きなテイストを決めるのも大変だし、実際に工事が始まってから完成までも結構長いものです。

なので最初は意気込んで、「理想な家を建てるぞー!」と思っていても、なんか面倒くさくなっちゃって、なんとなく建築会社を決めてなんとなく家ができる。

なんとなく決めたから、住んでからなんとなく満足できない。
なんでこういうふうに作らなかったんだろう!?と思えば思うほど、自分の行動を悔やみます。

このように面倒くさいに陥った人のほとんどがすることがあります。

それは…

1社にしか見積もりプランを頼まない

事前にしっかりと研究をし、自分たちの好みが実現できることが確認できているのならそれでもOKです。
でもなんとなく見学会に行って、なんとなく担当者がよくて、なんとなく良かったから…とう理由で1社に決めると失敗傾向が高まります。

こういう人たちの多いのは、契約をしてから急に心配になって他の会社を見たりして元々真剣に決めたわけではなかったので、他の方が良く見える。私も住宅会社で働いていた時、びっくりするくらいこういう方いらっしゃいました。

既に家づくりが進んでいるのに、他の会社を見に行って自分の建てているところの悪口を言ってしまう。
ご本人たちが一番後悔しているんだろうなあと。

もしくは、家づくりではよくあることなのですが打ち合わせの意思疎通がうまくいかず急に不信感が強くなり、担当者のことが信用できなくなり悪いところ探しになってしまう。でも、もう契約しているから数十~百万円以上の違約金払わないと元には戻れない。

家づくりの打ち合わせが始まってからこういう疑心暗鬼状態になっている人って意外と多いのです。
これから家を建てるあなたは信じられないことかもしれませんが、契約までを適当に決めちゃうと他人事ではなかったりするので要注意です。契約してから、やっぱり他にすればよかったと思うことが増えるのです。

ラーメン屋に入って、味噌ラーメンを頼んだけどやっぱりマーボー麺にすればよかったな(笑)なんていう経験はありませんか?
私も隣の人がおいしそうに食べているマーボー麺を目にすると、こういう後悔が尽きません。

これくらいなら別に全然OKですが、家づくりは一度きりです。
できればこういう結果とは無関係でいたいですね。

このパターンに陥る人の多くは、特に深く考えずに決めた1社にしかプランや見積もりを頼まなかったという傾向にあります。
比較するのが「面倒くさい」という声をよく耳にします。

とにかく断れないタイプ

私のこと?っとドキッとしたあなた。
家づくりは一生に一回ですから、ここに割く時間は決して無駄にはなりませんよ。

1社で進めていく人に共通してある特徴として、断れないタイプの方です。
これは生命保険なんかも似ています。

「知り合いや親戚から断われなった…」
「友達から紹介されたなんかよく分からないパリッとした営業マンに言われるがままに契約しちゃった…」

保険ならまだ解約できますが、家はそうはいかないですよ。

気軽な気持ちで見に行っただけなのに、気づいたら銀行も土地探しもサポートしてもらっちゃっていまさら断れない。

「他にいい会社があるわけでもないし、もう面倒くさいからここでよくね。それなりに良くしてもらったし。」と夫。
「でも私担当者の人、あまり好きじゃない」とポツリと妻。

「いまさらかい!ここまでやってもらったら、断れないだろ」と夫。
「私ゼッタイ無理!そもそも銀行とは土地とかお願いしたわけじゃないのに!」と妻。

「じゃあどうやってローンとか土地とか決めればよかったんだよ!なにもしなかったくせに!」と怒る夫。
「そんなふうに言わなくっていいじゃん。そもそも家づくりは一緒に考えよって言ったのになんにもあなた話してくれなんだもん。もう勝手にやって!私知らない」と妻。

家づくりがきっかけで夫婦ゲンカに発展。
これから35年払って買う家をそんなモチベーションで作るなんて無理ですよね。
まだ契約してなればいいものですが、ここで契約までしてしまっていると・・・

…これらはすべて実話なのです。

余談ですが私も住宅営業の仕事をしていた時は、土地探しのお客さんを集中して支援していました。
というのも土地を見つけてくればお客さんは、「土地探してくれてありがとう!建物は別のところにするわ。じゃあね。さよなら。」とはなかなか言えないですよね(笑)

住宅会社は皆、土地探しを戦略的に捉えていて土地さえ見つければ建ててくれる可能性が高いと踏んでいるためとにかくがんばります。
売上のためには、微妙な土地だって、悪くない土地ですよというくらいです。あなたが土地を決めてくれないと、会社は売り上げになりません。


私が営業時代、土地を無事に探すことができたお客さんのおそらく90%以上の方が建物も契約をいただいたと思いますが、土地は土地、建物は建物でいろんな会社をしっかり比較したほうがベストですよね。どう考えても。

これから35年もかけて数千万円のお金を払っていくのだから顧客目線で見れば線を引いた方がいいと思います。
もしあなたが断れないタイプであれば土地探しは住宅会社としないで、不動産屋さんとしたほうがいいですね。

家づくりで失敗しないために

失敗しないためにすべきことはシンプルです。
なんてことはありません。この3つを徹底しましょう。

その1:しっかり比較する。
その2:“情”や流れで契約しない
その3:夫婦でしっかり話し合う
これだけです。
そんなに難しくなさそうですよね?

金額面というよりも、比較のメリットはプランニングについて新しい発想を持たせてもらえることです。
同じ要望で、同じ土地なので各社全く違う提案をしてくれます。これは本当にビックリです。
この可能性を知らずに家を建てるのは、本当に大きな損をしているといえます。

私も家を建てた時は3社にプランと見積もりを依頼しましたが、価格は安いところと高いところで200万円くらいの差になりました。
しかしプランは全く違っていて、ずば抜けて良かったプランを出してくれた会社に即決しました。
これがもし決めた1社以外の2社のものしか知らなかったら、本当にもったいない想いをしたなということになります。
私も場合は人生そのものも相当変わっていましたね。

今もずっと住んでいるマイホームですが、別な候補の家に住んでいる自分は想像できませんし、家から得られる充実感・満足感は全く変わっていたものになるでしょう。
それでいてどこで建てても月々の支払いはさほど変わらず35年間ローンを返していくのだと思えば、やはり満足しているものにお金を払い続けたいものです。

35年支払っていくローンを面倒だけで片付けるのはもったいない。
面倒くさいと思わないでこの期間はきっちり集中し、夫婦で協力して素晴らしい家を作りましょう。

PS

大前提として、無理のない住宅ローン借入金額で家を建てることも忘れないでくださいね。
始めに予算をしっかり立ててから行動すればストレスなくいい家を作ることができますよ。
無理のない住宅ローン借入金額はマイホーム予算診断サービスで知ることができます。

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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