2026年9月になり、住宅ローンの金利にもまた動きが出てきました。
後ほど個別に解説しますが、引き続きの上昇傾向です。
さらに銀行によって金利の動き方にも差が出始めました。
ここにきて、以前のように、「どこの銀行もだいたい同じような金利」という時代ではなくなっています。
では、2026年9月現在、住宅ローン金利は実際にどうなっているのか。
そして金利上昇によって、新潟で家を買う人たちの選択はどのように変わっているのか。
今回は、最近の住宅ローン事情と、新潟の住宅市場で感じている変化についてお話しします。
国内最大規模の三菱UFJも1%超へ
国内最大規模の三菱UFJ銀行では、2026年8月まで変動金利0.95%とメガバンクの中では最低水準でした。
ですが、9月は0.25%上げて1.195%となりました。
メガバンクが金利をどういうふうに設定するかで、大きく影響を受けるのが各銀行の金利です。
それでは、2026年9月のネットバンクはどうでしょうか。
少し前に大人気であったネットバンク最大シェアの住信SBIネット銀行。
2022年5月は0.39%でした。
先月銀行名をドコモSMTBネット銀行と名称変更しました。
つまり同じ銀行ですが、わずか数年で変動金利はいつの間にか1.75%となっています。


本格的な利上げを前にして、あっという間にこの金利。
さすがにこの金利設定ですと、「今は新規顧客を獲得するつもりがほとんどない。」という見方もできます。
最近は日本銀行の利上げを受け、以前のように「銀行が一斉に同じタイミングで金利を上げる」という状況ではなくなってきました。
どのタイミングで、どの程度、新規借入の金利を引き上げるのか。
銀行によってかなり違いが出てきています。
新潟の銀行、意外と頑張っています
こうなると、
「新潟県内の銀行は、大手銀行に比べてもう金利競争では話にならないのでは?」
と思うかもしれません。
ところが、実際にはそうでもありません。
新潟県内の大光銀行、JAバンク、第四北越銀行など、新規借入に対する金利優遇(ただし条件あり)をかなり頑張っています。
例えば大光銀行のホームページ。
2026年9月現在も、条件を満たせば変動金利0.70%~という水準を掲げています。

※2026年9月1日 住宅ローン | かりる | 個人のお客さま | 大光銀行
最低0.7%の金利をとるのは、いくつかの条件を満たす必要があるので実際はもう少し高い金利になる方が多いです。
とはいえ、それを加味しても1%前後で住宅ローンを出しているのです。
これは全国レベルで見ても、かなり善戦している水準だと思います。
全国的に変動金利が上昇する中で、地元銀行に有力な選択肢が残っていることは、これから住宅ローンを組む人にとって大きなメリットです。
これから新潟で家を建てる人にとって、これは素直にプラス材料。
9月の時点の他行に比べてかなり高い状況を見ると、全国的に変動金利が上昇する中で、新潟県内に複数の選択肢が残っていることは、これから住宅ローンを組む人にとって大きなメリットです。
銀行によって「住宅ローン商品」の位置づけに大きな差が出てきた
こうした低金利競争による住宅ローン。
銀行側からすれば決して利益の厚いビジネスではないはずです。
そのため銀行によって住宅ローンをどう位置づけるかに、以前より明確な差が出てきているように感じます。
これはネットバンクで大きくシェアを占めていた旧住信SBIネット銀行の金利を見ればそれは一目瞭然です。
こkのように「住宅ローンをどう考えるか」の戦略次第では、今後は極端な低金利で新規顧客を獲得する路線から撤退する銀行が増えてくる可能性もあります。
0%台で借りても、変動金利であることには変わらない
ここが住宅ローンを考えるうえで、一番重要なところです。
例えばスタート時に0%台、あるいは1%前後で借りられたとしても、それは「35年間その金利で借りられる」という意味ではありません。
変動金利は、あくまで「変動する」金利です。

今後の金利上昇についてはさまざまな見方があります。
市場では、今後1~2年でさらに1%程度金利が上昇するような見方が多く見なっています。
私も個人的にも、現在1.00%の日本の政策金利が、2027年末には2.00%に到達するんじゃないかと考えています。
その先は、正直分かりません。
そこでしばらくSTAYになるのか、それとも3%を目指す勢いになるのか。
3%を目指す勢いになれば、社会そのものが一度大きく変わっていきそうですね。
仮にそうなったときに、あなたの家計がどうなっているのか、想像をしておくことが重要です。
現在1%前後で借りている人の適用金利があっという間に2%前後になる可能性は十分あります。
その先も念のため考えておいたほうが、住宅ローンを組んだ後もぐっすりと眠れると思います。
つまり、
「今、何%で借りられるか」だけを見て住宅ローンを決めるのは危険
ということです。少し前に0.39%で住宅ローンを借りた人たちは、それを今強く痛感しているはずです。
では固定金利なら安心なのか?
こちらも、なかなか悩ましいところです。
全期間固定金利の代表格であるフラット35も、金利水準はかなり上がってきました。
2026年9月時点では、金利は3.46%です。
攻防戦とされていた3%の壁もあっけなく突破。上昇の一途です。
この記事を書いている9月1日には固定金利の指標となる日本の長期金利が、30年ぶりに3%の大台に到達してしまいました。
よって、今後完全固定金利は4%台に乗ってくる可能性も出てきました。
数年後に変動が2%なら、固定は4%の時代です。
以前なら、「変動金利は怖いけれど、固定金利にすれば安心」という選択も十分可能でした。
ですが今は、固定金利にすると毎月の返済額がかなり大きくなります。
そのため、
「変動金利が上がるのは怖い。でも固定金利も高すぎる」
という、非常に難しい状況になっています。
住宅ローン金利の上昇で「買える住宅」に変わってきた
実際に住宅相談をしていると、最近この問題をかなり感じます。
変動金利なら何とか買える。
しかし、固定金利で返済額を計算すると、
「この金額を35年間払い続けるのはちょっと……」となる。
このような場合、住宅そのものを諦めるというより、他の選択肢がでてきています。
①建物の予算を下げる
⇒ 仕様や広さで調整を行う。
特に注文住宅市場はかなりの苦戦です。
人気の土地に、大手の建物を建てると返済がかなり苦しい人が続出しています。
② 土地の条件を見直す
⇒ 人気エリアを外すことで、土地価格を抑える
これを受けて郊外人気が顕著です。
新潟市でいうと、東区、西区、江南区をさらに越えて北区、南区、西蒲区などの土地が売れています。
③ 中古+リフォームを選ぶ
⇒価格の安い中古を自分たちの好みの仕様にリフォーム。
ただし、安価な築年数がある建物では耐震や断熱については大きく劣ります。妥協やむなしです。
④ 建売住宅を選ぶ
⇒特に3,000万円以下で買える、郊外の建売の動きが活発
私が新潟で相談を受けていて感じるのは、この4つの方向へのシフトです。

つまり現在の住宅市場では、
「金利が上がったから家が買えない」
というより、
「これまでと同じ予算では、買えるものの選択肢が明確に変わってきた」
という変化が起きているように感じます。
大切なのは「一番安い金利」を追わないこと
ここまで金利の話をしておいてなんですが、お伝えしたいことは非常にシンプルです。
住宅ローンの金利が0.7%なのか、1.2%なのか、2%なのか。それはもちろん重要です。
ただ、それ以上に重要なのは、
「そもそも、そのローンを無理なく返せるのか?」
ということです。
変動金利が上がるかもしれない。
固定金利は高い。
銀行によって金利も違う。
住宅価格も高い。
こうなると、どうしても「一番安い住宅ローンを探す」という方向に意識が向いてしまいます。
でも、本当に見るべきなのはそこではありません。
金利が上がっても生活を維持できるのか。
想定以上に大きな金利上昇が来た時に、詰まないか。
教育費が増えても大丈夫なのか。
車の買い替えや修繕費が発生しても大丈夫なのか。
老後資金を準備しながら住宅ローンを返していけるのか。
そこまで含めて「買える家」を決める必要があるということです。
そして、どう計算しても無理があるのであれば、
「今回は買わない」
という選択肢も持っておく。その線引きも必要です。
家は絶対に買わなければならないものではありません。
金利が上がっても、住宅価格が高くても、焦って購入する必要はありません。
むしろ今のように不確実性が大きい時代だからこそ、
「いくら借りられるか」ではなく、「いくらなら最後まで返せるか」。
ここを基準に住宅購入を考えてほしいと思います。

PS インフレは知識があれば味方にもできます
長らくFPの仕事をしていますが、ライフプランをしっかりと作る重要性は年々増していると思います。
逆にこのような極端な時代になれば、インフレを味方に賢く立ち回って一気に資産形成も可能な社会になっていると言えます。
知識と行動力。
この差が開く時代に突入しています。
こういった知識を提供できることで、FPをやっていてよかったと思います。
ご相談をご希望の方は、お気軽にこちらからお問い合わせください。
※9月は土日が少し過密になっており、土日ご希望の場合は初回面談までお時間を頂く場合があります。予めご了承ください。
保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。