10年固定金利のメリット・デメリット

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今日のランチは3つのコース。

 

・梅コース500円

・竹コース980円

・松コース1,980円

 

このときあなたはどれを選ぶでしょうか?

 

このように提示されると

半分以上の方が真ん中の竹コースを

選択すると思います。

 

決められないけど極端なものは

嫌だというのは人の深層心理に

あるものです。

 

これを松竹梅理論というのですが、

あえて安いのと高いコースを

提示することによって

 

中間のコースを選択してもらうのは

飲食店ではよくある戦略の一つです。

 

竹コースを一番売りたいのだけど、

竹コースだけでは売れないから

 

あえて比較対象となる梅と松を

用意する。

 

手間は増えるけどその方が、

全体の利益が上がるから

こういうわけです。

 

話が反れてしまいましが、

住宅ローンにも似たような

存在の金利タイプがあります。

 

 

10年固定金利ってどうなの?

 

 

あなたが住宅ローンを組むときも

これから挙げる3つの選択肢で

きっと悩むことになります。

 

・変動金利

・10年固定金利

・完全固定金利

 

この3つです。

 

2018年6月現在、

これらを全て取り扱っている

 

JAバンク新潟みらい住宅ローンの

最下限金利を見てみると、

 

順番に

 

・0.725%

・0.83%

・1.25%(キャンペーン商品)

 

このように出来上がります。

 

変動よりも高いし、

完全固定よりも安い。

 

10年固定はちょっと中途半端な存在です。

 

この10年固定という商品は、

10年経過後には結局その時に

金利に由来するため

 

実質的に変動金利と大差ない

ということになります。

 

10年固定というと、

”固定”の言葉が先行しますが、

 

分かりやすく言うと、

(固定金利特約付き)変動金利です。

 

 

選ぶ人はいるの?

 

 

そう考えると10年固定って

ずいぶん中途半端だよねえ。

 

という感想は間違っていません。

 

私がベストな住宅ローンを

導き出すときも、

 

10年固定がベストになるケースは

そう多くはありません。

 

が、しかし、

 

10年固定が一番しっくりくる

ケースというものも当然存在します。

 

それはどういうパターンかというと、

 

一つ目は、

 

10年間の住宅ローン減税狙いで

1%より低金利で10年固定を組み

11年目に全額ローンを返す方法。

 

俗にいうお医者さんのローン、

社長さんのローン返済方法です。

 

私もこれまでに何組かの該当者に

このパターンを提案しました。

 

もうひとつは、

 

あなたが公務員か上場企業に

お勤めであって、

 

数千万円の退職金が読めて、

今現在40代というパターンです。

 

返済自体は30年とかで組んでも、

10数年後の退職金で

一気に繰り上げ返済するやり方です。

 

こうなると10年固定でも事実上、

返済期間が短いことから

完全固定と同じような立ち位置になり

 

金利上昇の不安なくローンを

返すことができます。

 

 

まとめると

 

 

10年固定金利は10年~20年といった

比較的短期間でローンを

全部返すあてのある人は、

 

ローン期間のほとんどを固定

出来る効果があるため、

メリットが発生してきます。

 

一方で住宅ローンを20年以上

かけて返済するという場合は、

 

ローン期間の半分以上を

固定できないので

変動金利と大差ありません。

 

つまり10年固定≒変動です。

 

また一般的に多くの銀行では、

 

10年固定終了後に変動金利に

切り替えた場合、

大きな金利上昇が起こります。

※一部例外もあります。

 

結果的に当初から変動のほうが

有利になる事例の方が

多く発生してきます。

 

それであれば長期でローン返済を

考えるのであれば、

 

10年固定に突出したメリットはなく

 

当初より変動金利か完全固定の

二択で選択した方が合理的と

考えられます。

 

なんとなく選べなくて、

中間にあるという理由だけで

10年固定を選択してはいけません。

 

 

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昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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