【金利上昇・物価上昇】いつ建てる?新潟でマイホームを先延ばしするリスクをFPが解説

家づくりで待つのはリスク

「家を建てるのは、もう少し様子を見たほうがいいでしょうか」
「今はマイホームの決め時じゃない気がして…」。

慎重になる気持ちは、とても自然なものです。
家は人生で最も大きな買い物の一つですし、簡単に決断できないのは当然です。
ですが、そう考えている新潟の方は、実は今、大きなリスクを抱えているかもしれません。

新潟でマイホームを検討されている方へ、
今知っておきたい「先延ばしのリスク」を整理してお伝えします。

家を買うタイミングを先延ばしにする=コストアップの時代へ

マイホームのタイミングを先延ばしにすると、なぜ今はリスクがあるのでしょう。
それは、ここ数年で日本の経済状況が大きく変わったことが影響しています。

長い間、日本は「迷っている時間」に、ほとんどコストがかからなかった時代を過ごしました。
住宅ローン金利も低く、金利もさほど変わらず、多少検討期間が長引いても条件が大きく悪化することは少ない状態でした。

しかし今は違います。

金利がどんどんあがり、物価もどんどん上がっています。
金利が上がったというニュースは、「返済額が少し増えるかもしれない」という話だけではありません。

私が直感的に感じているのは、時間に値段がつき始めたという変化です。

半年、1年と判断を先延ばしにする間に、金利、物価、制度が動く。
先延ばしが安心どころか、リスクになる時代に入りました。

「慎重」と「先延ばし」は、似ているようでまったく違います。
様子を見る”という選択が、将来の家計にどれほどの差を生むのか。
具体的に見てきましょう

金利が上がると「決めない時間」が家計を削っていく

金利とは、お金の話のようでいて、実は時間の価格という考え方もあります。
今お金を使うのか、それとも将来に回すのか。その時間差に値段をつけたものが金利です。

金利が低い時代は、「あとで考える」「もう少し待つ」がほとんどノーコストでした。
ところが金利が上がると、この構造が変わります。待つほどに、意思決定の時間そのものにコストがかかるようになるのです。

新潟で家づくりを考える場合も同じです。

・住宅ローン金利が上がる
・建築費、工事費が上がる
・補助金や優遇制度が縮小、終了する

これらは、どれか一つではなく同時に起こることが多いのです。
事実、2026年は2025年比において、金利上昇、価格上昇、補助金縮小となっています。

つまり「まだ決めない」という選択をしている間に、条件が静かに変わっていきます。

会社の世界で、判断が遅い上司や先延ばしする組織が評価を落とすのと同じ構造です。
金利が低い時代は、動かなくても問題が表面化しませんでした。しかし今は、動かない時間そのものがコストとして積み上がっていきます。住宅購入も、まったく同じです。

大切なのは、焦ることではありません。
ただ、「決めないことにもリスクがある」という視点を持てているかどうか。ここが、これからの家づくりでは大きな分かれ道になります。

FP自身が2年前に大規模工事を決断した理由

少し、私自身の話をさせてください。
私は2年前、自宅の大規模リフォームを決断しました。
「まだ建てて10年ちょっと。もう少し待ってもいいのでは」という心の声もありました。

ただ、その時点で私はいくつかの流れを意識していました。

・物価はもう下がらない(インフレを確信)
・工事費は円安と人件費高騰で絶対に上がる
・現在金額が個人的に大きすぎると思っていた耐震・断熱改修の補助金。今後は、増えるよりもきっと減る可能性が高い

【用語解説】インフレ(インフレーション)とは?

物価が継続的に上昇し、貨幣の価値が下がる現象です。インフレの基本的な定義は、モノやサービスの価格が上昇することで、同じ金額で購入できる量が減少することを指します。これにより、実質的にお金の価値が低下します。たとえば、昨年と同じ商品が今年は高くなっていると感じることが増えます。

住宅FPとして業界の定点観測を10年以上していると、この大きな波が押し寄せてくることを実感できます。
金利も含め、社会全体として「待つほど有利になる材料」が全く見当たらなかったのです。

それなら、完璧な正解を探し続けるより、条件が大きく変わらないうちに決めよう。
同じ予算でできることは、日を追うごとに少なくなってしまう。そう考えました。

リフォームした結果は「あの時決めて良かった!」

結果として、工事費は想定どおり上昇し、補助金制度も大幅に縮小しました。
私は2024年の単価で契約し、去年8月に工事が完了し、今はその恩恵を日々感じています。いい判断だったように思います。

一生住める性能の家にリフォームしたことで、生活の質は大きく向上しました。
冬場、居室以外は絶望的に寒かった家は、家全体がストレスのなく暖かい家に変わりました。
子ども達も冬場にお風呂にいくのを嫌がらず、窓のヒンヤリ感や結露からも解放されました。
地震の強度の大幅にアップされ、もしもの心配も減りました。

「あの時に決めてよかった」という実感しかありません。
今年契約したら、同内容の計画の費用を支払うのはかなり厳しいからです。

もちろん、未来を100%当てることはできません。
ただ、少なくとも決めないまま時間が過ぎることが、一番のリスクだったという点は、今振り返っても確信しています。

私も今後もこのトレンドは変わらないし、むしろ加速度を付けてインフレは猛威をふるうと見ています。
日を追うごとに、あの時期に決断してよかったと思うことになりそうです。

となると、インフレ下の当面の家計の最適解は今の物価で自己居住用の不動産を所有し、その後は節制して資産を増やす(株など)となると思います。とりあえずその一手を家計で実行しておけば、インフレが想定以上に暴走しても影響は最小限で生きていけるでしょう。

新潟で家を建てるなら「いつ決めるか」を先に考える

これから新潟で家を建てようか迷っている方に、強くお伝えしたいことがあります。
それは、マイホームは「いくらの家を買うか」だけでなく、「いつ決めるか」が結果を大きく左右する時代になっている、ということです。家を買いたいと思っていて、まだ家を買ってない場合は、経済面での最適解は早い方がいいに尽きると思います。

金利、物価、補助金――
これらはすべて、私たちの都合を待ってはくれません。
だからこそ、「そのうち決める」ではなく、「いつまでに判断するか」を決めることが、家づくりの第一歩になります。

収入が多い方は、物価が上がろうが予算をあげればすむ話です。
しかし、インフレに沿って実体経済は良くなっておらず、子育て世帯にとって家計の手取り額は増えているとは言えません。
その中で無理のない当初予算を死守するとなると、それは日を追うごとにできることが減っていくこと、実現したい希望がそぎ落とされることを意味します。生涯収入で家に対する支出が増えれば、いろいろとできること、選択肢は減ります。

つまり同じお金で買えるものが、じわじわ減るということです。
これはお金が溶けるということと同じ意味です。住宅業界を見ていると、インフレが目に見えて分かるので、せっかく貯めたお金が溶けていくことが肌感覚で分かるのです。

将来を見通すお金の不安は、現実的な数字に基づいて判断できます

とはいえ、不安なまま決める必要はありません。
必要なのは、感覚ではなく数字で判断できる材料です。

「この予算で本当に大丈夫なのか」
「将来を含めて、家計は回るのか」

こうした不安を整理するために、マイホーム予算診断サービスを行っています。

今の収入・支出、将来の見通しを踏まえ、無理なく続く住宅予算を一緒に整理します。
決断を急かすためではなく、安心して判断できる状態をつくるためのサービスです。

新潟でマイホームを検討していて、「決めきれない理由」がはっきりしない方こそ、一度、立ち止まって数字で整理してみてください。決めない時間がコストになる時代だからこそ、納得して決める準備が何よりの近道になります。

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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