From:昆知宏@新潟住まいのお金相談室
横浜中華街「ダリアン」より
「すみませーん、生ふたつー。
あと羽根つきぎょうざ2皿ー」
「アイヨー、アリガトゴザイマス」
大学を卒業して初めての会社で
同期だった友人と飲みに
行ってきました。
私たちは2006年新卒組。
就職氷河期明けで株価も上がり
世の中の景気が一瞬上向いていた
あのタイミングです。
独身寮で一緒だった彼とは、
新卒の時は週2で激安居酒屋に
飲みに行って上司の愚痴で
盛り上がっていましたが、
振り返ればもう社会に出てから
10年も経過していました。
この10年を振り返ると、
同期の彼は絵に描いたように
順調に出世して今や支社長。
面倒見が良くて人当たりも
ソフトなタイプの彼は、
大勢の部下を引き連れて、
重要拠点の責任者となっています。
すっかり愚痴を言われる方の身に
華麗に転身。
そんな彼は間もなく第1子が
誕生予定で絵にかいたような
幸せ街道を歩んでいるのですが、
このタイミングときたら
あれですよね。
「昆ちゃんそういえば、
そろそろ家買おうと
思っているんだけどどう思う?」
家を買おうと思う時
住宅を買おうと思う理由の多くは、
「現状の家が手狭になったから」
となっています。
なので子どもの出産の時や、
子どもの小学校入学前などの節目で
住宅を検討する方が多くを占めます。
タイミング的には確かに、
家を建てようかなーと思う
絶好の機会となるのですが、
ここでひとつ大きく注意して
ほしいことがあります。
それは妻の収入についてです。
特に第1子出産を機会に家を
建てる場合で、
妻が今まで仕事をしていて
辞める場合は大きな収入
ギャップが生まれます。
今まで共働きで賃貸アパートに
住んでいれば生活はまあ余裕なのですが、
妻が仕事を辞めてしまった場合は、
収入が当面の間なくなってしまいます。
一度辞めてしまうと育児手当もありません。
(これも結構でかい)
しかし、今までの支出が既に体に
馴染んでおりいきなり節約することも難しく
住宅ローン返済が始まったとたん、
「あれ?」
ってなり結局早い時期に
再就職活動を迫られることになります。
そうしないと家計が成り立たないのです。
しかし、関東では保育園問題が
深刻でなかなかフルタイムで
仕事を見つけるのは難しいようです。
そうなると家を買ったばかりに、
なんだか家計が窮屈になってしまうのは
よくありがちな展開です。
新潟でもそんなに変わらないかも
しれません。
夫一人の収入でもいけるか?
3,000万円クラスの物件を購入し、
子ども2人を大学まで送り出すには、
実際のところ健全に
家計運営をしていくにあたり
世帯年収600万円以上欲しいところです。
つまり夫だけで600万円の年収に
達していれば
最悪妻の収入がなかったり
フルタイム勤務までに10年以上
時間がかかったとしても
何とかなる確率も高くなります。
反対に夫の年収だけで
600万円を割る場合は、
不足分を妻の収入で補うか、
生活費を削っていくしかありません。
これがひとつの現実的な
ベンチマークとなります。
新潟だと一人で年収600万円って
なかなか難しいことですよね。
妻が職場復帰してからでも遅くはない
こういうふうに見ていくと、
妻が職場復帰する場合は特に
問題はありませんが、
一度仕事をやめる場合は、
計画を慎重に考えたほうが賢明です。
一刻も早く新しくてきれいな家に
住みたい気持ちはとてもよく分かるのですが、
共働きの収入に慣れた状態のまま、
家を買うとすると、
その後のギャップに苦しむことになります。
よく考えてみれば当たり前の
ことなのですが、
何故か子どもが生まれたタイミングだと
子どものために思う気持ちが優り
抜けてしまいがちになります。
子どもが生まれる前後だからこそ、
その子の教育費なども総合的に
考えて
一度しっかりと自分の家計を
見直す絶好のタイミングと
言えます。
正直友人には寝耳に水みたいな
感じたっだかもしれませんが、
営業さんはこれから家を買おうと
思っている人には
「慎重になったほうがいいですよ」
とはなかなか言ってくれないとは
思いあえてこういったお話をしてみました。
家を買いたいと思うタイミングと
家を買ってもいいタイミングは
必ずしも一致するわけではないのです。
保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。