これは住宅ローン金利上昇のサインなのか?

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住宅購入専門ファイナンシャルプランナーの昆です。

 

突然ですが、

 

あなたは友人に、

 

「お金を貸してくれ!」

 

と言われました。

 

1万円を1年間貸してくれたら、

100円の利子をつけると言われます。

 

1年後その人が返してくれるかは、

分かりません。

 

無事に返してくれたとしても、

対価は100円。

 

自己破産されても、

差し押さえできるのは、

せいぜい6,000円くらい。

 

貸しますか?

貸しませんか?

 

・・・・・

 

どう考えても貸したくないですよね?

 

これと似たようなことが、

銀行でも起きています。

 

先ほどのケースは、

金利が1%でした。

 

今は住宅ローン金利が1%を

割ることも少なくありません。

 

今週住宅ローンから撤退をする銀行が

相次いでニュースになりました。

 

・三菱UFJ信託銀行

・みずほ銀行(一部地域)

 

という大手の銀行が揃って、

住宅ローン市場から撤退を

表明したのですが、

 

なぜ?撤退したと思いますか?

 

それは一言で言うと、

やっても儲からないからです。

 

利益の薄い住宅ローンは、

薄利多売で数を扱う必要があり

 

その数が確保できない地域は

撤退をしようというものです。

 

第四銀行と北越銀行が提携に

向けて動き出していますが、

 

数字を持たないと生き残るのが

厳しい現実になっているようです。

 

儲からないから撤退の連鎖が

もし続くとしたら、

 

残ったところはいつまで薄利で

やってくれるのか?

 

限界がありますよね。

気になります。

 

 

貸し手がシビアになってきている理由

 

 

お金を貸した方は、

当然返してくれるかどうかを

重要視しています。

 

なのでその人のことをしっかり

調査するわけです。

 

”住宅ローン金利が”低すぎる”ため、

 

・破たんしそうな人

・取得した不動産に価値がない人

(差し押さえても価値がない)

 

には正直貸したくないと

考えるのが普通でしょう。

 

つまり絶対に返してくれそうな人、

何かあっても不動産の価値がある人

 

だけにローンが貸せれば

ベストなのですが、

 

地方・郊外での不動産価格を見ると

土地の価値が低いものに

 

築年数が経過した家では、

売るにも売れません。

 

売れても安値となってしまい

ローン残高以上の価格で売るのは、

実際はかなりの難易度。

 

つまり条件に合う理想の貸し手を

探すのももう大変だから、

撤退しようというわけです。

 

親身になって相談に乗ってくる

地方銀行にそこは任せた!

 

というわけですね。

 

 

実は怖いことのはじまりかも

 

 

これは裏返すと次のように、

読み取ることもできます。

 

・地方の人が破たんするリスクが高い

・地方の不動産に将来的な価値がない

・得るもの(金利)と見合わない

 

ざっくりいうとこういうわけで、

 

住宅ローンがビジネスとして

成り立っていないということを

一部の銀行が判断したことです。

 

住宅ローンから撤退した銀行は揃って

 

”富裕層の資産運用”へ

 

ビジネスをシフトしています。

 

最近、”信託”とか”投資”とか

CMがたくさん入ってますよね。

 

こちらのほうは儲かるみたいです。

 

お金持ち相手にビジネスをシフト

していくとどうなるのでしょうか。

 

これを銀行揃ってやってしまうと・・・

 

いわゆる地方の普通の人が

ローンを組むことが難しくなるかもしれません。

(昔はそうだったみたいですね)

 

 

お金持ち限定バブル到来!?

 

 

日本の株価が現在うなぎ登りなのは、

ご存知ですか?

 

資産運用をしていた方は、

この2、3年資金が大幅に

膨れ上がっています。

 

既にバブル並みの上昇なのです。

 

していなかった人たちの

資産が変わることはありません。

 

よくいわれる”格差”が、

劇的に広がった2,3年でしょう。

 

株価が上がり、

銀行はお金持ち相手にシフトし、

みんなが右習いをしてしまうと

 

”バブル”の時みたいになるのでは

ないでしょうか。

 

となると、

 

”アレ”

 

上がりますよね。

 

はい、住宅ローン金利です。

 

お金がある人の資産は一気に増え、

 

お金がない人の住宅ローン金利は

一気に上がり・・・

 

なんて、なってしまったら

どうでしょうか。

 

これ以上は考えたくないですね。

 

そこでこのシナリオの場合、

今一番やってはいけない、

危険な道と思われるのが、

 

自己資金ゼロ変動金利の

全額ローンでしょう。

(なんとも恐ろしい・・・)

 

未来はどうなるかは誰にも

分かりませんが、

 

過去の事実と世間の空気で、

予測することはできます。

 

それでも、あなたは

あえて危険な道へ行きますか?

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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