「家を建てようと思っているの
だけど貯金が恥ずかしいくらい
しかないんだよね。
でも、住宅展示場とかに行くと
今は金利も低いし、
頭金がなくても全額銀行が
貸してくれるらしいから
大丈夫ですよって言われた。
だから家賃がもったいないから、
家を建てようと思ってるんだ。
でも昆さん実際買ってしまっても
大丈夫かな?!」
先日知り合いの方から、
こんなことを聞かれました。
「実際貯金どれくらいですか?」
と聞いたところ、
「100万円ないくらい」
とのこと。
「最近結婚式とか、車とか
大きな支出がありましたか?」
と私が聞いてみると、
「いや、そういうのは最近
あまりないですね。
近々、軽自動車4回目の車検なので
場合よっては買い替えも検討
しなきゃだなあ。
そうだ。家を買うときに、
その車の分も一緒に借りれれば
お得じゃない?!」
とのこと。
これを聞いて私は思いました。
家を買うのは極めて危険だろうと。
既に家計がギリギリ
なんとなく想像がつきましたか?
これ典型的なダメな例です。
貯金が100万円に満たず、
大きな支出を控え、
増える見込みもない。
こんな時に住宅ローンがスタートしたら、
当然家計は回りません。
家を所有すると賃貸とは違い、
維持費もかかるし、
最初の諸経費もたくさんかかります。
諸経費とは、引っ越しをする費用や
新生活の家具家電を買ったり、
銀行に手数料等を払ったり、
住宅取得に関わる税金を払ったり、
土地から買う場合は、
不動産屋さんに手数料を支払ったり、
簡単に200万円ほどに到達します。
今は銀行によってはこれらの
費用まで全額貸してくれる
わけですが、
土地と建物以外にかかる部分を
35年返済するのは、
ちょっとどうかなあと思うわけです。
今残っている車のローンも
銀行によっては上乗せして貸して
くれるところもありますが、
この場合はせいぜいあと5,6年
くらいしか乗れない車のローンを
今後35年間も支払っていくわけです。
極めて無駄な行為だと思いませんか?
最低限欲しい自己資金
じゃあ自己資金はどれくらいあれば
いいのか!?というと、
ひとつの目安としては、
土地と建物以外の部分にあたる、
諸費用部分を現金で出せると
理想的です。
金額にすれば、先ほどの約200万円。
さらに何かあった時の1年分の
生活費用として100万円ほど
あれば安心できるので、
合計300万円ほどの自己資金が
あれば個人的にはちょっと安心
できるラインと考えています。
もちろん自己資金はあれば
あるほどいいのですが
諸費用+当面の生活費である
300万円はひとつの指標となります。
ただし例外もある
結婚式を終えたばかり。
今育休期間で、フルタイム復帰が間近。
現金で車を買ったばかり。
このような理由で普段はそれなりの
貯蓄があるものの“たまたま”
貯蓄が少ない状態で、
普通に家計を運営していれば、
1年間で100~200万円程貯金
できるのが確実であれば
自己資金が少ない状態のまま
住宅ローンをスタートするのも
ありでしょう。
なぜなら確実に貯金ができることが
分かっているのであれば、
その遅れた分に支払う“家賃”は
確かに無駄になってしまい
月8万円ほど家賃を支払っていれば
100万円近い金額にも達します。
どのみちいずれ家を建てると
分かっていればこの100万円負担は
確かに避けたいところですよね。
しかし今後も貯蓄ができる見込みが
ないのにただ家賃がもったいない
だけで家を建ててしまうと、
その後のやりくりにかなり苦労
することとなります。
なんとなく想像つきますよね?
住宅購入後も現金が貯まらず、
車を買うにしても何にしても
ローンになってしまうので、
あっという間にダブル・トリプル
ローンの出来上がりです。
毎日が返済をすることばかりで
いつまで経っても経済的に負担感を
感じてしまう人生になります。
もしあなたがなかなか貯金ができない
ということであれば、
まずは他のローンが一切ない状態で
貯金が300万円に達するためには
どうしたらいいのか?
このあたりをじっくり考えてみると
“家を建ててからもお金を貯まる家計”
をあなたにも作れるようになります。
保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。