家づくりを躊躇(ちゅうちょ)する人が増えているようです。
物価がどんどん上がっている
金利が上がるかもしれない
確かに、このような状況で大きな買い物をすることは勇気がいりますよね。
少し前にも軽く触れたのですが、私自身が自宅を大規模リフォーム工事をすることを決意しました。
実際の工事は来年を予定しています。
物価も上がり、金利も上がるかもしれないという状況は確かです。
それでも私はいまこのタイミングで行くことにしました。
一つの考え方として、今家づくりを悩んでいる方へのヒントになれば。
少しでも役に立てばと思い、今日は書いていきたいと思います。
家は間違いなく生活を豊かにさせる
私の家は築15年です。
結婚した直後に新築。
その後築6年目に子どもが生まれ、9年目に二人の目の子どもが生まれました。
つまり子ども達にとって、我が家は人生の居場所のすべてです。
生まれたときから今まですべてこの家で過ごしていることになります。
我が家は元々私の祖父母との狭小2世帯住宅です。
そのため私たちのスペースは20坪行くか行かないか程度。
かなり狭小なスペースの中でこれまで生活をしてきました。夫婦2人のころや、赤ちゃん時代ではそれでも十分でしたが、家族4人となるときつめです。
祖父母も亡くなり、時間の流れとともにその2世帯住宅は役目を終えました。
せっかくスペースがあるのに狭く暮らす必要もありません。単世帯住宅への改修を行う時がきたようです。
とはいえ、今まで狭いとはいえやはり、一戸建てというのはとてもよかったです。
夫婦2人の時も、友人が遠方から来たとき気軽に泊まっていってもらえました。
そして、何よりも気兼ねなく子育てができたことが大きかったように思います。
音をドンドンたてるのも、大声を出すのも今も日常茶飯事。
注意した直後に元気いっぱい走り回る男子たち。ゲームをしてても大声&汗だくの動きの激しさ…
これがアパートだったらと思うと、申し訳なさに身がすくみます。
ストレスと騒音対策で、心身ともに疲れ果ててしまっていたのは間違いありません。
小学校入学前から住んでいるメリットも
子どもたちにとって地域コミュニティに根付くということもメリットでした。
「小学校入学までに」とお考えになる方も多いです。
ですが、もし住む地域が大きく変わるならば「もし可能であればもっと早い方がいい」と個人的には思います。
というのも保護者のつながりは、小学校から新規のものは少ないです。
コロナ禍で行事が簡略化され、保護者がゆっくり交流するような機会が激減しました。
その流れで保育園からの延長線上の関り、そして住まいがごく近い保護者との関わり。
こういった元々の繋がりが圧倒的に多いように感じます。
自分の地元を持つというか、少しでも小さいときから地域のコミュニティの中で暮らしていく。
それはいろんな面でプラスになることがあります。
小学校の様子やPTA,行事、学用品の準備なんかも地元の繋がりや情報があると安心感がちがいます。
子ども達自身も、ご近所の方に声をかけてもらって大きくなってきました。
私に個人にとっても「住む場所を決めた。」という覚悟のおかげで、かなり心身ともに成長させてもらった感覚があります
20代の時は東京に転職したいと環境のせいにし、場所を変えればいつまでも希望の自分に化けれるという思い込みがありました。ですがそんなことあるはずがありません。
総合的に見て、家のおかげで精神的にも豊かになれたということは私の経験からは断言できます。
少しでも早くローンをはじめるほど楽になる
お得に家を買うためのベストタイミングは、正解が分かりません。
誰だって一番安いときか、ある程度安いときに買いたいものです。
ですが、そううまくいきません。
ここ最近の傾向を見ると
・買った時が最高値
・でもその数年後に見ると結果最安値
という状況がずっと続いています。
新NISAが流行ってますが、株も似たような状況がずっと続いています。
最高値で買うのに「前はもっと安かったのになぁ~」と躊躇する。
でも、後で振り返れば「さらに値上がりしたから、買っておいてよかったね。」という状況です。これがずっと続いているということです。
政府はインフレに否定的ではありません。物価を下げよう、という流れではなく収入をあげよう、という介入が多く見られていますよね。
今後もこの方向性が続くことは明白でしょう。
賃上げも今後続くでしょうし、お給料があがってから…。となるとそのころには住宅価格ももっと高くなる可能性が高いです。
なぜなら『家は人件費の塊』とも言われています。
資材だけではなく、多くの職人さんがいないと建ちません。
住宅価格高騰のトレンドは当面収まらない。そう考えるのほうが筋が通っているかと思います。
それに住宅ローンは少しでも早く始めれば、少しでも若い年齢で完済できる可能性が高まります。
インフレ下に物を買う価値
インフレとは物価が上がり続ける状況下のことを言います。
つまり、今の日本です。
したがって、今後あらゆるモノの値段が高騰していくことは間違いありません。
それはつまりお金の価値が下落することを意味します。
15年前に我が家は2,000万円ほどで建てられましたが、今同じ内容で建てると3,000万円くらいになります。
1.5倍です。
家ほどインフレが分かりやすい指標物はありません。
2,000万円で買えたものが、2,000万円で買えず3,000万円になったということです。
これはお金の価値が2/3になってしまったことと同じ意味です。
お金の価値を使うタイミングを見極める
貯金をしてお金を増やしていっても、そのお金の価値が下がるかもしれない。
この認識を持っている方は少ないことでしょう。
必要な時に必要なものにお金を使っていかないと、想像以上に現金の価値は目減りしていくことになります。
たとえば我が家の価格で考えてみましょう。
「住宅は2000万。でも2000万円借り入れはしたくない!」
15年間家を買わずにがんばって1,000万円貯めたとします。
でも、15年後に見積もりをすると3000万円に。
どっちにしても結局2,000万円の住宅ローンを組むことになってしまいます。
これでは貯めたお金の効果がほとんどなかったことになってしまっています。
さらにその期間の家賃は掛け捨て。
寒さ暑さや狭さを我慢していたことを考えると、むしろマイナス。
だったら買っておけば良かったね。と、後になって分かります。
このことに私は2020年に気が付き、現金の一部を価値が維持されやすい物へと変えました。
今後もこのインフレ傾向は変わらない。
そう思えば、高額な買い物である家を必要なタイミングで早く購入することはインフレ下には効果的です。
お金を必要なタイミングで物に置き換えていく。
これは、あなたがそれによって幸せになれるのなら(もちろんこれが大前提ですが)有効な手段と言えます。
私は豊かさを与えてくれる家にその価値があると判断しました。
そこで、「家族がより住みやすく暮らせる家へリフォームする。」という行動に移すことにしたのです。
長生き時代の財産になる
老後2,000万円問題が2019年に話題になりました。
これは住宅ローンなどの借金がない状態で、夫婦で2,000万円ある。
これが老後を豊かにいきる最低条件だという国の発表です。
つまり家賃が掛からない前提でそのお金が必要ということです・
最近はインフレでしれっと老後必要資金2,000万円を3,000万円へ修正しようという流れになってます。(これも1.5倍ですよね)
変わらず、家賃がかからない前提の話です。
持ち家の一番のメリットは、老後に家賃がかからないことです。
もちろん修繕費などはかかってきます。
ですが、そんなに頻繁に贅沢な修繕を行わなければ、それほどまでに大きな負担となるわけではありません。
購入時にのちのメンテナンス費用も織り込んで計画すれば良いだけです。
今の家は法令や条件が厳しくなっており、しっかりと建てれば木造でもあなたの寿命以上は余裕で家は持ちます。
今年は補助金が多くつくので【長期優良住宅】が多く建てられています。
この基準で家を建てると正しく適切にメンテナンスをしていけば200年持つと言われているのです。
売却時の価格は土地に由来するのもですから、リセールについては何とも言えません。
ですが、少なくてもあなたが永住するという前提で見れば、家はライフプランにおいて立派な財産となります。
少なくとも、あなたの寿命まで家はあなたを包み込んでくれるでしょう。
家にお買い得のタイミング!はない
家はお買い得のタイミングを狙うものではそもそもなく、ライフステージにおいて家を買う時期によって決めるものだと思います。
その時がきたら、十分に検討・計画することが大前提。
ですが、あまり検討機関を長丁場にせず買いきる。というのもライフプラン上は有効であることも多いのです。
マイホームはなくても困るものではありません。
ですが、あることによりあなたに与えてくれる生活の豊かさは、おそらく想像以上です。
私は実体験からそう感じました。
これから家を建てようと思っている方は、とても楽しみですね。
PS 失敗しない住宅購入はすべてにおいて、身の丈にあっているかです。
住宅購入での失敗の大半は、自分たちの返済能力を超えてしまった結果がほとんどです。
無理のない範囲でしっかり計画すれば家はあなたに豊さをもたらせてくれるでしょう。
予算や失敗のない土地・家選びの考え方を知りたければぜひ相談にいらしてください。
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保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。