既に住宅ローンを組んでいる方々が
よく悩んでいること。
それは何だか分かりますか?
まさにこのご時世を反映したのお悩みです。
それは、余裕資金があったら
・繰り上げ返済したほうがいいのか?
・資金運用をしたほうがいいのか?
という悩みです。
いずれにしても初めに無理のない
住宅ローンを組んだからこそ発生する
ある種の”贅沢な悩み”とも取れます。
インターネットでこれらの議論を
見てみると、
住宅ローンが低金利なのですが、
繰り上げ返済するのなんてもったいない。
そのお金で資産運用をした方がいい!
という意見が優勢のようです。
1%前後の住宅ローン金利で済むなら
1%を上回る運用益が出せるのであれば
確かにという感じですよね。
資産運用が有利なステージとは?
消費税8%工事で家を建てた人は、10年。
消費税10%工事で家を建てた人は、13年。
これは住宅ローン減税の期間です。
細かいシミュレーションは話が難しく
なってしまうため避けますが、
早い話ローン減税期間は、
住宅ローン残金の1%還付があるため
住宅ローン金利が1%前後であれば、
利息分がまるまる戻ってきます。
年収や借入額によるのですが、
繰上返済すると支払う利息は減りますが
戻る税金もほぼ等しく減ってしまうので、
繰り上げ返済をするメリットは
あまり多くはありません。
つまりローン減税期間は、
余裕があれば積極的に資産運用に
資金を回した方が効率は良いという
結論は間違っていないように思います。
減税期間終了後の繰り上げ返済はどうか?
例えば3,000万円を35年返済で
借りた時で考えてみます。
金利は固定金利、1.2%と仮定しましょう。
住宅ローン減税期間は繰り上げ返済
しなくても良いとして、
11年後の残高を見てみます。
ローンは残りまだ2,267万円あります。
月々の支払額は、87,510円。
このうち元金は、65,556円。
利息部分は、21,954円です。
住宅ローン減税が終わっていて、
資産運用を考えないのであれば
繰り上げ返済をさっさとして、
利息を減らしていった方が
将来的に残るお金は増えます。
元金約65,000円を繰り上げることにより
21,954円の利息カットとなり、
、
65,000円を元手に21,954円の
本来失う(支払う)ばずだったお金を
失わずに済んだことになります。
繰り上げ返済をした瞬間に、
ある意味利益確定となることから
悪い話ではありませんよね。
資産運用をしたほうが得なのか?
繰り上げ返済をしたことによって、
21,954円の利息をカットした。
つまり繰り上げ返済するとしないで
65,000円を元手に瞬時に21,954円
将来的に手元に残るお金が変わった。
(増えた)
これが繰り上げ返済の効果です。
では、このお金を繰り上げ返済せずに
本来のローン完済予定(25年後)まで
資産運用をしたらどうでしょうか?
65,000円を元手に25年間、
下記の条件で運用したと仮定すると
年利平均1% 83,358円(+18,358円)
年利平均3% 137,476円(+72,576円)
というシミュレーション結果が出ます。
※年利とは1年毎に平均して増えていく
パーセンテージのことです。
運用が年利1%ちょっと以上で回せれば
確かに資産運用をした方が25年後に
残せるお金が多いのが頷けます。
※実際には利益に税金もかかります。
なのでこの議論は資産運用派が優勢
ということなのですね。
結局どっちにしようか、悩む。
理論上は資産運用の方が得なのですが、
運用益はあくまでも予測。
確定事項ではありません。
皮算用です。
一方で繰り上げ返済は実行した瞬間に
削減利息が確定します。
資産運用でお金が増えるのは、
理論的には高確率ですが、
あくまでも不確定事項。
繰り上げ返済で支払う利息が
減るのは確定事項。
この違いをどう見るかですね。
ある程度今後も資産運用の利回りを
過去のデータ通りに行くと読めば
実際繰り上げ返済なんてせずに
資産運用をしていったほうが
圧倒的にいいでしょう。
一方でそれよりも借金を早くなくし、
精神的に自由になりたいという
気持ちもあるというのが正直な
ところではないでしょうか。
繰り上げ返済で堅実に利息削減するか
将来の可能性を信じて資産運用するか
好みの問題かと思いますが、
どちらにしても現金を遊ばせておくなら
やっておいたほうがいいですね。
ただし、繰り上げ返済をする場合は
手元の現金を放出しすぎて
近い将来の教育費を出せなくなって
しまったというオチにならないように
注意をしておきましょう。
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保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。