賃貸にはない、住宅を所有する3つのリスク

コロナ禍で家づくりを考えている人が

急激に増えているそうです。

先行きの見えない時代ですから

住宅を購入しようという人は、

減るのでは!?

と思っていたのですが、

実際は全く違った結果に

なっているようです。

そのせいもあり住宅会社は

繁盛しているところが多い様子。

確かにアパートにいる時間が増えて

そこに仕事も持ち込むとなると、

マイホームが欲しくなる気持ちは

よく分かります。

家族との時間が増える今、

家賃とあまり変わらないのであれば

家を建てようという考えになるのは

確かにそうかもしれません。

実際マイホームは悪くありません。

自分好みの空間に囲まれて、

様々なストレスから解放されるからです。

メリットが多いと思われる住宅購入ですが

今日は所有するリスクについても

考えてみたいと思います。

所有するリスク1:ローン返済リスク

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所有する一番のリスクはローンで

買う場合の返済リスクでしょう。

賃貸であれば家賃が払えなくなったら

賃料のより安い賃貸に引っ越しをする

という選択肢がありますが、

所有は最初に決めた住宅ローンを

確実に返済していく必要があります。

払えなくなったら売ればいいともいかず

多くのケースでローンの額よりも

売却価格が下回ってしまうので、

その差額を貯金で用意できない限り

住宅を手放すこともできません。

ローン返済が苦しい状況で貯金が

あるケースは稀ですから、

売るに売れず身動きが取れなく

なるのは所有のリスクと言えます。

さらに住宅ローンを変動で組んだ場合

月々の返済が変動(上昇)するリスクも

がありますから

返済リスクの他にも、

”金利上昇のリスク”も

併せ持つことになります。

固定金利にしておけば金利上昇の

リスクは排除することができます。

家計に余裕がない方の場合は、

無理の冒険をしてリスクを増やさない

ほうが得策でしょう。

所有するリスク2:災害のリスク

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賃貸なら災害時に建物被害に遭っても

大家さんに直してもらえます。

被害に遭ったアパートをそのまま

退去するのも自由です。

つまり体さえ無事であれば、

引っ越しや仮住まいの手間はかかりますが

金銭的な被害は最小限で済みます。

一方で所有した場合は100%あなたの

お金で修理をする必要があります。

例えば突風や大雨・大雪による被害は

近年では50年に一度の災害が

当然に起こるようになったので、

今までの常識外の災害が来るかは

前よりもリスクが高まっています。

被害に遭うかどうかは運が大きく左右するとも言えます。

このリスクを回避するためには、

火災保険に入ることです。

補償をしっかりしたものに

加入すれば大丈夫ですが、

保険料が安い代わりに補償内容が

弱いものに加入すると万が一の時に

修理費を出せずに家計が立ち行かなく

なることもあります。

考え方次第ですが可能性が低くても

一撃で家計が壊れるような状態に

なるかもしれないのであれば、

保険料が高くなってもそこはケチらずに

火災保険に入っておいた方がいいでしょう。

それにより災害時のリスクは金銭面に

おいては潰せるからです。

所有するリスク3:地震リスク

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台風や大雪のような災害と地震は

実は全く考え方が異なります。

所有時の最大の弱点は実は地震です。

これはなぜかと言うと国の地震保険では、

例えば地震により建物が全壊しても

50%の額しか補償されないからです。

地震が原因での火災・倒壊・津波被害では

保険だけでは完全復活ができない

ことを意味します。

これを回避するためには、

地震保険の上乗せ特約や他の保険を

組みあわせるなどの方法がありますが、

正直保険料がとても高い維持コストを

大きく引き上げてしまいます。

資金に余裕があるのであれば、

そういう解決策もありますが、

一般的にはなかなか難しいため、

そもそも地震が来ても倒壊しにくい家

火事になっても燃えにくい家に

先行投資をするのはかなり

利に叶ってると考えられます。

建物の耐震スペックを上げて作ると

地震保険の割引も受けられます。

具体的に言うと、

耐震等級2というスペックだと30%引き。

耐震等級3というスペックだと50%引き。

かなり大きな割引率です。

ただし住宅会社が表現している

自称耐震3クラスというのではダメで、

第三者検査機関などの証明書が

割引を受けるために必要になるので

注意が必要です。

※保険に入るのは家が完成した時なので

耐震がバッチリなので割引を受けられると

思ったのに受けられなかったという

小さなトラブルはよく
あります。

このように所有する金銭的リスクは

複数ありますが、

あなたの事前の行動・選択によって

回避できたりコストを抑えられたり

できます。

所有するからには万が一の時に備えて

しっかりと対策をしていおくことを

おすすめします。

PS

家を買っても安心を得たいのであれば

それらを必要経費として家計に

織り込むことをオススメします。

マイホーム予算診断サービスでは

将来に渡り

災害が起きても、

安心・安全な家計を作る前提での

リスク対策費を折りこんだうえで、

あなたの無理のない借入金額を

算出しています。

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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