過熱する土地争奪戦

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供給より需要が多ければ価格は上昇し、

需要より供給が多ければ価格は下がる。

 

世の中の物の値段はシンプルに

こういう構造になっています。

 

先週産直に行った時に、

大根が250円の値段を付けていたり、

 

季節柄キャベツなどの葉物野菜が

高くなっていて購入するのを

躊躇してしまいます。

 

このように供給と需要のバランスが

崩れると価格は大きく変化します。

 

これらは家計にも大きく響いてくる

ものですよね。

 

激安の代名詞である“もやし”も

現在の19円とか29円だと、

 

もやし農家は限界らしく、

50円程度でないと採算が取れない

と先日夕方のニュースでやっていました。

 

個人的には適正価格に上げれば

いいじゃんと思って見ていましたが、

 

2倍以上の値上げをすると、

買い手が一気に離れてしまうかも

しれなくて、

 

もやしが売れなくなるかもしれないと

考えるとまたそれも微妙なのかもしれません。

 

あなたはもやしが50円でも買いますか?

 

 

最新公示地価の発表

 

 

先日3月21日最新の全国土地価格が

発表になりました。

 

いわゆる行政側がジャッジした、

土地の価値のことを言います。

 

バブル崩壊以降、

基本的にはお約束のように

土地の価値は年々下落・・・

 

特に郊外や新潟市外に関しての

下落率は激しく、

 

今後も下げ止まることは

ないように思われます。

 

私も旧新潟市内のはじっこに

住んでいますが

 

既に私が土地を購入したときも

底値みたいな感じだったのが、

(更に値引きもしましたが)

あれからまだまだ下がっています。

 

特に南区、秋葉区、西蒲区の

下落率が今回は高かったようです。

 

これは単純な話、

新潟市の土地における需要と供給の

関係を数値化したものになります。

 

 

土地価格が上昇したエリア

 

 

では今回土地の価格が上昇した

エリアを探ってみると、

 

「やっぱりね」

 

という感じですが、

 

新潟駅の南側エリアに上昇が

目立ちました。

 

和合町、新和、上山、女池などの

あたりが価格を上げています。

 

これは最近この仕事をしていても

住宅業界の人と情報交換をしても

そうなのですが、

 

このあたりを希望する方が、

殺到しているからに他なりません。

 

特に上所小学校、上山小学校、

鳥屋野小学校区のニーズは高く、

価格を押し上げる要因となっています。

 

5年前に私が住宅営業をしていた時に、

鳥屋野南の分譲地のお手伝いをする

ことがあったのですが、

 

なんと当時は40坪前半の角地を

約1,000万円で購入出来ていました。

 

今同じ土地を買うとなると今は

坪単価5万円は高くなっているため

45坪だとすると、その差は225万円。

 

さらに当時は消費税が5%でしたから、

2,500万円の家だと、

 

3%で75万円。

 

同じ土地建物を買うにも、

この5年で300万円も変わったと

なると時代の流れを感じます。

 

 

価格が高くても欲しい人が多い

 

 

先ほど上げた新潟駅南から、

女池鳥屋野エリアでちょうどいい

売地は本当に出ません。

 

このプレミア感もあり、

最近は業者が購入をして、

 

建てる業者が指定される

”建築条件付き“ばかりに

なっているのが現状です。

 

確かにそうですよね。

 

土地をキープしてしまえば、

建物が売れるのだから、

 

商売としては頑張るのは、

当然の流れです。

 

ただでさえ少ない土地を業者で

取り合いをしている中で、

 

このエリア内で好きな建築会社で

建てるということは、

 

かなりハードルの高い希望に

なっているのが現状です。

 

このような状態の中で私がもし

地主だったら、

 

「しめしめ、まだまだ上がりそうだな」

 

と考えると思いますので、

こういった要素もなかなか土地が

出てこない要因なのかもしれません。

 

 

大幅な予算オーバーに注意

 

 

このような状況で学校などの関係で

決断までの期限がある場合は、

 

どこかのタイミングで決断が

必要になります。

 

なんだかんだ言って数年待てば、

希望の土地を購入できている方が

実際には多いのですが、

それがいつなのかが分かりません。

 

したがって期限がある場合は、

 

・建築条件付の土地を購入するか、

・別なエリアに移動するか

 

のいづれかになるのです。

 

しかし多くの場合、

気持ち的な問題で希望のエリアを離れることはしません。

 

その時に何が起きるのかというと、

大幅な予算オーバーです。

 

土地の価格も人気のエリアなので

高めですし、

 

建築条件付の土地を購入した場合、

建築の見積もりも他と比較できない

ことからどうしても総額が大きくなる

こと多くなってしまいます。

 

当初は総額3,500万円だったら

ここにしよう!

 

という気持ちだったのが、

 

どうしてもここじゃないとダメ!

となってしまい、

 

気付いたら4,000万円以上の家を

契約し返済に苦労する・・・

 

というのはよくあるパターンなのです。

 

一度気に入ったものを諦めるのは

辛いというのはもちろん分かりますが、

 

当初決めた予算もとっても大事。

 

今後35年付いて回る住宅ローンの

返済について決断の前に、

今一度じっくりと考えてみましょう。

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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