世帯年収1,000万円超パワーカップルの末路

世帯年収が1,000万円以上で、夫婦ともに正社員。
夫婦ともに高収入同士。

このような条件に該当する夫婦を、『パワーカップル』と呼ぶそうです。
なんか、すごいネーミングですよね。

夫婦ともに稼げる力があって、生活にも余裕がある。

一見すると無敵のようなこのパワーカップル。

しかしながら。
実はそんなパワーカップルはお金が貯まりにくく、老後破たんする割合も多いそう。

不思議だと思いませんか?

今日はなぜパワーカップルが破たんしやすいかをお話していこうと思います。
あなたの家庭がパワーカップルでなくても、家計破たんを防ぐうえで重要なヒントがたくさんあります。

世帯年収1,000万円越えでもローンが支払えなくなる?

社会人を10年以上やってみると、収入が高いことへの代償もだんだんと分かってくるものです。

収入に比例して求められる責任も大きくなる。仕事が忙しくなると自由や時間も無くなる。
ただ、手元にお金はある。そこで、ストレス発散や自分たちへのご褒美としてお金を使いたくなる。
食料品・外食・旅行・車・服・実際使える時間はないけど趣味の道具、そして家。

収入が高いため、これらの欲しい物を一通り手に入れることは容易にできます。

こんな感じの流れで世帯年収が高い方は、高額消費へ走りがちなケースが目立ちます。

そして、一度上げてしまった生活水準を落とすことは想像以上に難しいものです。

高収入世帯のライフプランの実態

私もこういった高収入世帯のライフプランを作ることはよくあります。

しかし『世帯年収が高い=ライフプランが盤石』ということは一切ないのです。

かえって、新潟の世帯年収の平均である700-800万円くらい。その位の家庭の方が収支は盤石であることが多いです。
不思議なものですよね。

心理的節目である世帯年収1,000万円は、平常的な金銭感覚を大きく崩す境界線になっているようにも思えます。

世帯年収1,000万円超えだと毎月の手取りが50万円、ボーナス時の手取りも100万円。
こんな感じになりますから、お互いに支出を我慢する必要もなく
「多少お金を荒く使ってもいいかな」と気が緩むのは間違いないでしょう。

住宅ローンの毎月返済も15万円ほどなら余裕なはずですから、5,000~6,000万円くらいの不動産に手を伸ばすことが出来ます。

それだけの収入があれば、破たんとは無縁と思いますよね。
実はそうではないのです。

収入が多くなると収支は総じて悪くなることが多く、シミュレーション上、お金に苦しむことになる方は少なくありません。

収入減少のリスクを織り込まない人が多い

世帯年収1,000万円超え。

もし仮にあなたがこの状態だとしたら、生活に余裕を感じるのは間違いないでしょう。

しかしながら、本質はそこではないのです。
今日の記事の大事なところを言います。

年収は高いほど、継続するのが大変なのです。

例えば夫婦ともに正社員 年収600万円で合計1,200万円の夫婦。

まさにパワーカップルです。

しかしどちらか一方が仕事を変えたらどうなるでしょう。子育て、介護、仕事へのモチベーション低下、やりたいことが見つかった等、要因はいくらでもあります。

一方が扶養内の120万円の収入になったと仮定してみましょう。世帯年収は600+120=720万円にまで落ちます。
新潟で普通にやっていく分には全然何とかなる収入です。しかしながら、元の生活水準を維持するのはきっと難しいです。

貯金を溶かしていくうちに、数年で収支が限界になります。
強制的に生活を立ち直す必要が出てくるのです。

これってメンタル的に辛いですよね。

収入が高い仕事を、子育て等いろいろな環境の中で夫婦が定年まで勤めあげる。これは想像以上に大変です。

よくあるのはパターンは
子どもが小学校高学年になるまでの間、パートナーが正社員をやめて時短かパートに切り替えよう、という考え。
しかし元の生活水準が高いと、2・3年で貯金が尽きる。
そんなシミュレーションもこれまでよく見てきました。

家を買う前であれば、それを前提にライフプランを考慮すれば良いのですが、買った後ですといろいろと苦しくなります。

売却するにしても手数料だけで数百万円を失います。さらに、資産価値のない物件だと1,000万円近い損失も想定されます。

「買ってダメなら売ればいい。」という考えは、あなたが思っている以上にうまくいきません。

今の状態を長期間継続できる自信はあるか?

人生は長いです。途中で価値観が変わるということは、本当によくあります。

20代、30代は「お金を稼いで豊かになりたい。」という気持ちが優勢になることが多いでしょう。

しかし40代、50代になると自分自身の人生について考える機会が増えてくる。
「人生このままでいいのか?」と思う時が早からず、遅からず来るはずです。

これまたタイミングが悪いというか、住宅を買ってから10年以内くらいの年代で価値観の変化が起こりやすいのです。

しかし、一度ローン返済をスタートしてしまった家計の収支。を修正することは困難を極めます。

人生の選択肢を増やす意味でも、日ごろから高額消費と距離を置くか、メリハリを付けた支出の習慣をつけることが大事です。

一度上げた生活水準を戻すのは本当に大変。
特に住宅購入においてはなおさらです。

パワーカップルは今の収入に合わせて、今後もそれがあたかも継続するものとして支出を固定してしまうことが多い。

だから失敗する方が多いのです。

収入の継続ができない理由は、会社や事業の業績不振だけではありません。それよりも、自分自身の価値観や環境の変化が多いのが真実。

住まいへの支出は、所有でも賃貸でもかかります。
所有するにしたら、適切な額はどのあたりなのか?

今後の自らの心境の変化は織り込めそうか。
変化に柔軟に対応できる、確実で安全なライフプランを作るのか。

あとで後悔しないように、自分自身の人生のお金のハードルを上げすぎないように。
家を買う前にぜひ考えてみてくださいね。

この住宅購入ルールを知る前に、家を買わないでください

・私が自宅購入で1,000万円損しかけた実例
・住宅ローンを金利の低さで選んではいけない理由
・なぜ住宅会社や銀行が勧める住宅ローンを組んではいけないのか?
・(保険屋さんが絶対に教えたくない)生命保険のお得な入り方
・住宅展示場や完成見学会に行く前に、絶対にやること
・住宅購入で将来赤字になる家計を黒字転換させた改善点の具体例
・住宅購入後も住宅ローン返済の不安なくお金が貯まる家計を作る方法

などなど、
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初めての住宅購入でも失敗しない5つのお金ルール
昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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