FPが選ぶ住宅ローンの保険(団信)種類とは?

先日ファイナンシャルプランナー(以下FP)の方と新潟駅前で食事を兼ねて情報交換会をしてきました。

夜の駅前もかなり賑わうようになってきましたね。

参加したメンバーは私を含めて3名。

・生命保険相談が得意なFP
・資産運用相談が得意なFP
・住宅購入相談が得意なFP(私)

私は私で、揺るがない哲学を持っています。ですが、いろんな人の意見や考え方を聞くことはとても勉強になりました。

各々違うアプローチで、相談者の最善を考える。
三者三様の考え方があるのがFPの面白いところです。
その中で、住宅ローンの話にもなりました。

資産運用についての考え方は、それぞれFPとして置かれた立場によって意見が異なるところでした。ですが、住宅ローンについては皆意見が一致したのです。

それは何かというと「団信の選び方」です。

FPは住宅ローンの団信をこう選ぶ

銀行業界の専用用語なので少し解説しますね。

団信とは、団体信用生命保険の略です。
住宅ローンにセットされる生命保険のことを言います。

「死んだらローンがなくなる」というのをあなたも聞いたことがありませんか?

今はほとんどの銀行で、住宅ローンを組む時に生命保険がセットされます。以前はその生命保険の種類は死亡保険だけでした。

しかし今では、がん保険付き、三大疾病保険付き、全疾病付き、就業不能特約付きと多岐にわたります。

団信の種類を詳しく知りたい方は、別記事にかいているのぜひ読んでみてください。

そして、どんな保証を付けるかで金利が変わってきたりもします。
例えば
がん保険付きを付けると金利に+0.1%。
就業不能保険付きを付けると金利に+0.3%。

種類もたくさんあって、結局なにが一番いいのかが分からないとなってしまう方は少なくありません。

しかし、私を含めてFP3名の意見は同じでした。

「自分が組むなら絶対ガン団信にするよね」と満場一致です。

住宅ローンのがん団信がおすすめな3つの理由

なぜFPが3人ともガン団信を付けたい!となったのでしょうか。
もちろん明確な理由があります。

みんな得意とする専門分野は違えど「保険のことをよく知っているから」です。
具体的に説明していきますね。

保険料が住宅ローン団信だと割安だから

住宅ローン相当分のガン保険というのは、実はかなり手厚い保証です。
もし自分で、第一生命とか日本生命のような一般的な保険会社から「ガン保険」として加入すると保険料はなかなかの額になります。

同じ保険内容なのに住宅ローンに付帯されると、安いのです。
つまり単純にコスパがいいのです。

支払い理由がシンプルだから

ガン団信は、他の団信より支払いを受けやすいものが多いです。
悪性ガンと診断されれば、その時点でローン免除(保険支払い)です。

他の団信は
・入院を継続して1年以上(そんなに今入院するのはかなり難しい)
・日中の50%以上がベッドから動けない状態が1年続く
などなど、保証条件を満たしたとされる該当のハードルがかなり高いのです。

なるほど!でもガンだけでは不安だから全疾病にしたいです
もちろんいいですが、その場合はガン団信と支払い条件が変わりますね

例えば、全疾病団信(すべての病気・ケガ)の場合はどうなるでしょう。
この場合、もちろんガンへの保証も含まれます。ですがガン団信とは違い、がんの診断だけではローン免除となりません。ガンが原因で先ほどの条件(入院期間等)を満たす必要があります。

結構、難しいように感じませんか?

年齢によって実質保険料が変わらないから

3つ目の理由は年齢です。

男性・女性とも40歳を超えるとがんのリスクは上がっていきます。
この年齢で普通のがん保険に「ローンが返せる分入ろう」と思うと、かなり割高になっています。

しかしローンの団信は金利の中に保険料が組み込まれています。
つまり、何歳で入っても保険料が一緒なのです。

30台半ば以上で家を買う場合は、住宅ローンの団信が有利になることが多いです。

ただし団信は保険料は同じですが、年齢制限があるものもあります。
50歳以上に新たにローンを組んだり、借り換えすると入れる団信が一気に減ります。
ガン団信や、全疾病団信には加入できないところが多いです。

ローン免除になる確率は一番高そう

すべての団信のローン免除状態にあなたが該当する確率はもちろん低いです。
当然、できれば該当しない方がご家族もあなたも幸せですし、私もしたくありません。

しかし「ローン免除になる確率」だけの問題で見ると、がん団信が一番確率は高いように思います。

ガンのリスクが上がっていると言われている

既に医学エビデンスがある生活習慣の乱れ、ストレス社会の悪影響。
エビデンスのないちょっとスピリチュアル系?の世界の健康リスク。
共通するのは「がん疾患の確率は上がっている」ということ。

それは「早期発見されやすくなっている」ということでもあります。

予防医学の今後の劇的な向上。
遺伝子検査や尿検査によるがんのリスク判定。
自治体からの無料や低額のがん検診。ちょうど妻も40歳で無料検診お知らせが届いたから受けてくる、と話していました。

これらによって今まで以上に、早期にがん発見される確率は高まっています。つまり、がんが見つかっても長期入院せずに治る確率も高まっているということです。

最初に加入するハードルはそれほど高くない

保険の種類が充実していると、はじめに加入するハードルが高くなっているのも事実です。
健康診断書で指摘があると、入れない保険も増えています。

しかしガン団信は「死亡+ガンの保険」のみ。なので加入のハードルは今までにがんになっていなかったり、健康診断で大きな指摘がない人にとっては高くありません。

家を買おうと思った時に、健康であればOKです。
払い終えるまで更新があるわけでもないので、格安で数十年のがん保険に加入できることになります。

団信を活用して家計削減しよう

住宅ローンの保険を賢く活用すれば、あなたも家計のコストダウンも図ることができます。
保険が大きく見直しできることになるからです。

このように住宅ローンの保険はお得なことが多いのですが、実は保険屋さんが住宅ローンの保険を提案しても1円たりとも収入にはなりません。

なので「ローンを組むならこの保証は外せますよ」とわざわざ保険料を下げる提案はしないでしょう(その分で他の商品を売るなら別ですが)

なので、あなたが自発的に調べていかないといけません。

住宅ローンの保険競争も一服し、今はかなり充実期にあります。ぜひとも賢く活用していきたいですね。

PS

住宅ローンの保険種類検討前に...そもそも無理のない借入額をしっかり把握してから家を建てたいとお考えの方は、マイホーム予算診断サービスをご活用ください。

この住宅購入ルールを知る前に、家を買わないでください

・私が自宅購入で1,000万円損しかけた実例
・住宅ローンを金利の低さで選んではいけない理由
・なぜ住宅会社や銀行が勧める住宅ローンを組んではいけないのか?
・(保険屋さんが絶対に教えたくない)生命保険のお得な入り方
・住宅展示場や完成見学会に行く前に、絶対にやること
・住宅購入で将来赤字になる家計を黒字転換させた改善点の具体例
・住宅購入後も住宅ローン返済の不安なくお金が貯まる家計を作る方法

などなど、
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初めての住宅購入でも失敗しない5つのお金ルール
昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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