持ち家購入を慎重にすべき理由

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住宅購入専用ファイナンシャルプランナーの昆です。

 

今日は一昔前の黄金の資産運用に

ついてお話したいと思います。

 

それは、郵便貯金をすること。

そして、お金を貯めて土地を買う。

 

非常に分かりやすいシンプルな形でした。

 

あなたも記憶にありますか?

 

私が小学生だった時、

15,000円ほどの預金に600円くらいの

利息が付いていたのを思い出します。

 

利率にすると4%ですね。

 

子どもながらに凄いなあと思って

いたのは強い記憶に残っていて、

 

お金をたくさん貯めれば、

利息だけで相当なものになるなあと

子どもながら考えていました。

 

実際1,500万円の預金だと、

60万円の利息ですから、

なかなかのパンチ力です。

 

こんな時代が本当にあったのだから、

驚きですよね。

 

土地も買えばどんどん価格が

上がっていたようでです。

 

なのでお金を貯めて土地を買えば、

時間が経てば大きく増える。

 

こんな感じだったのですね。

 

それが今はどうでしょうか。

 

15,000円の預金では、

1円つくのがやっとです。

 

なんということでしょうか。

それだけ時代は変化しているのです。

 

 

そして多くが損をした

 

 

土地取引の場面に立ち会うと、

ご高齢の方が大損したという

話をよく聞きます。

 

投機目的で買ったけど、

年々価格は下がる一方で、

 

子どもや自分が家を建てるかも

しれないから持っていたけど、

 

もうそれもなくなったから

処分するというものです。

 

私が自宅の土地を買った時も、

前の所有者古町のスナックのママで

資産運用で買ったと言ってました。

 

しかし値段は絶対に上がらないから、

買ったときの半値以下で、

処分する決意をしたと言ってました。

 

 

これからの不動産価格

 

 

現在の一部地域を除いて

土地の価格は下がる一方です。

 

新潟市での中心地以外では、

価格の下落が続いています。

 

今後も地方都市では、

人口が減っていくので、

 

基本的には土地の価格が

上がる材料は期待できません。

 

これがつまり何を意味するかというと、

 

売る時に価値が下がるのが

決定的ということで、

 

不動産を買うにはその覚悟が

いるということです。

 

どういうことかというと、

今住宅を売りたいと相談にのっている

お客さんがいるのですが、

 

査定をしてもらったところ、

買ったときの金額よりも800万円ほど

価値が下がっていました。

 

まだ築5年です。

 

5年ではまだローンが800万円も

減ってませんから、

 

住宅ローンの残高よりも、

不動産売買価格の方が安く、

 

なおかつ売却の手数料もかかり、

大幅なマイナスになってしまうのです。

 

この時、差額を現金で持ち合わせて

いなければそもそも売ることも

できないのです。

 

 

住宅購入で失敗するときつい国、日本

 

 

アメリカでは車を買うかのように

家を購入しては売ってと

 

一生のうちに何回も住み替えるのが

主流です。

 

7回、8回はざらにあり、

まるで車を買うような感覚だそうです。

 

ローンを組む時も、

専用のモーゲージオフィサーという

 

プランナーに相談するのが当然で、

日本とはかなり印象が変わります。

 

家が資産になるという考えなのです。

 

日本では超一等地以外では難しく

基本的には新潟のような地方では

 

記載した事例のように

買った瞬間に大幅なマイナスが

発生してしまいます。

 

家を買ったあとに、

違う選択肢をとった場合には

 

多くのペナルティが発生する

ということです。

 

つまり家を買うタイミングでの

資金計画の重要度がとてつもなく

でかいということなのです。

 

 

リスク嫌いなはずなのに

 

 

それなのに日本ではまだ、

ファイナンシャルプランナーに

 

相談するという文化はまだ

浸透していません。

 

これは私も頑張らなければという話ですが、

 

アメリカでは不動産購入で

やり直しがきくのにも関わらず

 

さらにファイナンシャルプランナーから

コンサルティングを受けて、

間違いのない資金計画を立てます。

 

日本では不動産購入で

やり直しがききにくいにも関わらず、

 

第3者のファイナンシャルプランナーに

相談をするのは少数派で(5%以下)

 

多くが売り手側の相談者の斡旋で

購入をしています。(90%以上)

 

日本人はリスクが怖くて慎重と

いうイメージがありますが、

 

実際は人生で一番大きな買い物を

成り行きで購入する傾向が強く、

 

・30代の不動産購入で、

許容ギリギリにリスクを

取ってしまっている

 

・または自身のリスクを

把握していない

 

 

という方が多いというのが事実です。

 

つまり慎重派に見えて、

全然行動が慎重ではないのです。

 

住宅購入が自分にとって、

どれくらいのリスクなのか?

 

それは住宅ローンを変動にするか

固定にするか以前の問題で、

 

人生全体に関わってきます。

 

あなたはどうか本当の意味で、

慎重に住宅計画を立ててくださいね。

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

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