住宅購入を後悔したランキングから学ぶ失敗を避ける方法

「家なんか買わなきゃよかった...」

数千万円の住宅ローンを組んでそんな後悔は絶対にしたくありませんよね。

幸いにして私はもっとこうすれば良かったと思うことはあっても、「家を買わなきゃよかった..」と思ったことは一度もありません。

私が家を買った時には消費税は5%だったのですがわずか10年で消費税は倍となり、住宅購入は税金負担だけでも相当なものになってきています。

家の価格は税負担以外にも年々どんどん高騰しているので、むしろ家の価格が安いときに買っておいてよかったとも思っています。

.一方で、住宅を買ったことを後悔している方も一定数いらっしゃるようです。

そんな風に思っている人たちは、どうしても家を買ったことを後悔しているのか?気になりませんか?

これから家を買おうと思っているあなたにとって、家を買ったことを後悔している人たちの理由を知ることができれば、少なくてもその失敗を避ける行動をとれば後悔の種は減っていくはずです。

家を買ったことを後悔した瞬間ランキング

このランキングは、インターネットメディアの以下の記事を参照しています。

参照元:メディアサイトITビジネスオンラインの記事によるランキングhttps://www.itmedia.co.jp/businbess/spv/2110/17/news010.html?s=07

ベスト8まで出ていたので順番に見ていきましょう。

8位:立地に不満をもったとき

家を買った後にやっぱり別な場所が良かったとなるパターンですね。

土地の価格を少しでも抑えようと思って本来希望していた地域から外れて土地を購入したケースがイメージできます。この場合は、通勤・通学の不便さや買い物の不便さなどで後悔をすることが多そうです。

また、希望エリア内でも家の前の道路が狭すぎたりして、日々の通行のストレスになったり大雪時に幹線道路まで出るのに大きな労力を使ったりといったケースも想定されます。

個人的には予算が許すのであれば立地は無理に削りすぎないほうがいいと思うことが多く、無理のない予算の範囲が大前提ですが相談者の方にもそういったアドバイスをすることが多いです。

7位:家を気に入らないとき

あくまでの個人的な経験ですが、建売住宅や中古住宅など間取りが決まっている家、金額的に特に低コストな家を購入された場合に後悔が発生しやすい傾向にあるというか、実際にそのような感想をお持ちの方を実際に何組か知っています。

購入するときは、「立地さえ叶えばあとは何でもいいです。少しでも安いのがいい。」という要望をお持ちであるのですが、やっぱり実際に住んでみると当然ながら価格なりのところはあるわけであって、家を買った後に「せっかく買うならもうちょっとお金を出してしっかりしたものを買えばよかったな」という方は意外と多いという感じです。

また注文住宅でも複数の会社をしっかりと比較しなかった場合は、自分たちの要望が実現できずに後悔したというパターンもよく見られます。住宅会社の得意な分野と、あなたの理想が一致していればこのようなことはおきづらいのですが、ミスマッチが生じた場合はお金をかけたのに要望を全然実現できないということが起きてしまいます

即決はとにかく避けて、何事もワンクッション挟んでクールダウンする時間を取ることが何事も大事ですよね。不動産は同じものがないので他の人にとられる不安が常にあり即決の要素になるのですが、他の人に取られてしまってもそれもそれと割り切れることも必要です。

6位:引っ越ししたいとき

家を買ったあとに、転職や何らかの理由で引っ越しをしたいときももちろんあるかと思います。

その時に住宅ローン付きの持ち家があると自由さは確かになくなってしまいます。家を売るという選択肢もありますが、当然ながら車と一緒で買った時よりも値段はつきづらいです。また住宅の場合は、家を買う時・売る時の両方に手数料や税金が発生します。土地から購入する場合の平均的な諸費用は約200万円、売る時も150万円ほどの費用が発生してしまうため300~400万円の諸費用が何の価値もなく消えていくことになります。

価値が下がった分と諸費用分を現金で用意できればリセットできるのですが、家を買う時に諸費用も含めて全額住宅ローンで借りてしまうと住宅ローンを消すことができずにそもそも売却もできないという事態も発生してしまうため身動きは取りづらくなるのは事実です。

今の仕事を辞めたいという意思が強い場合などライフプランが定まる前に家を買うことは避け、それまでは賃貸に住むといった方法も検討したほうが良いですね。

5位:家族構成が変わったとき

子供の人数が想定と変わったとか、親と同居することになったなど人生では当初思っていたことと違うことが起きることはよくあることです。それ以外にも最近では離婚をすることになったというケースもあるかと思います。

理由は何であれば、建てた家は狭すぎるか大きすぎるという問題になった時にこのような問題に直面することが多いような感じを受けます。

4位:固定資産税を払うとき

家を建てると、毎年春に新しい税金の請求書が届くようになります。

それは固定資産税・都市計画税という税金です。別名、ぜいたく税。個人の所有する財産に税金を課すという制度ですね。

土地の価格が高いほど、建物の価格が高いほど比例して税金は高くなります。新潟市で平均的な感じですと月1万円(年12万円)程度かなというところですが、中央区の価値の高いマンションなどでは年30万円などに達するケースもあります。

自動車税などと時期が重なるために、春になると税金の請求書がたくさんきます。支払ってばかりという気持ちになりやすく確かにあまりいい気分にはなりません。貯金があまりない状態で税金の請求書がくると、確かに家を買わないければよかったなという思う気持ちもなんとなく分かります。

3位:近所付き合いが面倒なとき

地域のよっては近所付き合いが活発にあったり、町内会が頑張っているところだと地域活動への参加の頻度を多く求められるとこもあるようです。

地元であればある程度どれくらいの頻度であるかの察しはつくのですが、初めて飛び込むエリアであれば情報は入ってきづらいですよね。どの地域にも基本的には町内会は存在し、地域の治安や交流維持のために最低限必要な仕事は存在します。稀に郊外ですと、町内活動が特に活発なところもあるようです。

私も引っ越してから数年後に町内会の班長の仕事が回ってきたので実際にやってみましたが、初めては面倒で億劫でした。ですが、やってみると確かに誰かがやらなければならない仕事ですし、近所にどういった人が住んでいるかを把握する貴重な機会でもあります。地域の衛生や治安を守るために必要な仕事であるとも思えたので、あまり消極的にとらえないでポジティブな気持ちでいた方がいいかもですね。

2位:メンテナンスが大変なとき

新築してすぐの時は当然ながらほとんどメンテナンスがないのですが、経験上7年を過ぎたあたりから細々したものがどんどん発生してきます。大物は10年経過後からじわじわとやってきて、あとはどこまで我慢するか、メンテナンスできるお金があるのかというところでしょう。

始めに発生するのは電化製品です。家電ももちろんのことですが、家の中で電気で動いているものシリーズは交換が必要になってきます。我が家の場合は吹き抜け天井の照明、玄関アプローチの照明が初めに来ました。吹き抜け天井の照明交換は自分ではできないので大工さんにお願いをしました。それと今は食洗器はもうそろそろ限界という感じ(10年使用)で、これを交換するとなると結構なお金がかかりそうです。

また、建具(ドアや扉など)を造作で作っている方は10年位でガタがきます。修繕で対応できるレベルですが、お金がかかるというよりも業者を手配して日程を調整するのは正直億劫です。

この他外壁補修のタイミングは最初にメンテナンスが掛かりにくいものを選択しておけばかなり先まで引っ張ることができます。あとでお金がかかるということに加えて工事を手配する手間、将来的にはどんどん家の材料費が上がっていることを考慮すれば最初にお金をかけていいものを選んでおくというのは合理的なような印象があります。

中古住宅やローコスト住宅などの初めの価格は安いものはこのようなメンテナンスコストが早期に発生し、かつ高額で発生するリスクもあるので慎重に選択をしたいところです。

家なんて買わなければよかったと思う瞬間1位は?

8位から2位までをざっと見てきました。

どれもよくありそうな後悔なので、あなたも事前に該当しそうなものがあれば早めに検討してのちの後悔をしっかりと潰しておきたいところですよね。

では第1位は何だと思いますか?

個人的には最も納得のできる「ああ、そうだよね。」と思うものが1位でした。これを間違ってしまうと、後悔するに決まっているというか、家なんか買うんじゃなかったと絶対に思うはずです。

では、1位の発表です。

1位:ローン返済が苦しいとき

ですよね...といったところです。

希望する土地・建物、自分たちの好きなように決めてそのほとんど住宅ローンを組んでしまえば、もし身の丈に合っていなかった場合は大変なことになってしまいます。

「一生に一回だから...」という補正がかかってしまうと、冷静な判断をするのって結構難しいものです。

住宅会社はいい物を売りたいし、銀行もローンを多く貸したいし、あなたの理想や夢を売り手側はみんな気持ちよく後押ししてくれます。しかし、家を買った後の返済のことは、あなた自身がしっかりと考えなければなりません。

後悔のランキングの中に、予算を絞りすぎてしまって立地や建物選択をミスったりしているようなケースもありましたよね。

その場合は、返済は苦しくないけれど、買ったものに後悔があるとなってしまう。一方で、お金を出せばそりゃあ理想を叶えられたけれど、ローン返済が苦しくし通帳とにらめっこする毎日に後悔をしてしまう。

要は、このバランス調整が難しいわけです。

スタートを無理のない予算の把握にすればいい

このバランス調整をしっかりとするためには、家を買おうと思ったら自分たちの無理のない予算を把握して、その額の中で買える土地と建物に予算を振ることです。

希望する土地と建物から見てしまうと、総じて予算オーバーになってしまい欲しいものを変えても返済が苦しくなってきてしまいます。

車で言うと、例えば800万円のベンツなんかはかっこいいし安全性もあるし魅力的ですが、身の丈にあっているかどうか家計に無理なく買えるかと考えるとやっぱりそれは現実的には難しいことが多いように思います。もしあなたのパートナーがそんなことを言ったらまずはきっと止めますよね。

家も似たような感じなのですが、家の場合は車に例えると高級外車を躊躇なく買ってしまう方が多い印象があります。もちろん高額なものは金額に比例していい物が多いのですが、実際身の丈に合っているかどうかは、車に置き換えるとイメージしやすくありませんか?

家だとブレーキが利きづらくなるという傾向があるのは、事前に理解しておくとよいでしょう。

その上でしっかり後悔なくいきたいのであればあなたの無理のない借入方法を知ることが大事です。方法としてはまずは、インターネットでライフプランシミュレーションをしてみること。

自分でデータを入力していけばだいたいのイメージがつかめるはずです。その上で、欲しいと思っている住宅は妥当なのかを見ておくことは絶対にしておいてほしいということです。

ライフプランシミュレーションを自分で作ることができなかったり、自分で作ったもののの信ぴょう性に不安があるといった場合は、新潟住まいのお金相談室のマイホーム予算診断サービスをしていただければ精度の高い情報は提供できます。

第1位の後悔「ローン返済が苦しい」は事前にあなたが行動すれば必ず避けることができるのです。

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

関連記事