FPが考えた住宅購入の最適なタイミング

今、自宅のリフォーム計画を考えています。

この業界に約10年いていろいろ分かった中での、集大成みたいなものです。

でもしかし
本音を言うと...したいけど、したくない。

なぜなら、また借金を増やすことになるから。
(借金が増えることを考えると、時折吐きそうになる)

「今のままでも住めるのに、せっかく減ってきた借金を増やすなんてどうかしている!」
と、内なる声が聞こえてきます。

私の自宅はかなり特殊で祖父母との狭小2世帯住宅でした。
そしてライフステージの変化、時の経過に伴い、家は2世帯住宅である必要がなくなりました。

これまで全体約30坪の2世帯住宅のうち、私たちの住居のスペースは延べ床面積で20坪ほど。
スペース的には結構な狭小住宅です。

子どもも大きくなってきたので、2世帯住宅を単世帯住宅に変更。
いわゆる4人暮らしのサイズ感の普通の家にリフォームしたい。

計画のきっかけはこんな理由です。
「え?でも今って原材料高騰中なんでしょ? 今このタイミングってどうなの?」と思いますよね

なぜこの最悪と言われるタイミングで動くの?

原材料価格の高騰中のタイミング、わざわざリフォームってどうなの??

こういうふうに思う方は多いと思います。
私もいろいろ考えました。

敢えてこのタイミングで考える必要はあるのだろうか。

結論としては、インフレと円安が収まる時期が分からない以上、早い方がいいとなりました。

インフレが進むとお金の価値がどんどん下がります。
なので今のお金の価値のまま工事をして、なおかつ今の低金利で固定してしまったほうが有利と思ったのです。

分からない未来を予想するよりも、今の資金計画やラフプランを精査の方が大事。

無理がないのであれば「快適な空間になるべく長く暮らしたい」という時間の方に価値を置こうと思うようになりました。

この先インフレ+高金利に突入する可能性

インフレが世界的に収まりそうもない。
とすると今1,000万円で買えるものは、数年後に1.5倍くらいになっている可能性も十分にあります。既に現在が3年前の1.2倍にくらいなっていますし、ありえないことではありません。

住宅ローン金利も上昇している可能性が濃厚です。
長年日本と同じマイナス金利を実行し、金利の上がる気配のなかったEUヨーロッパも一気に金利が上がりました。

となると、
今まで何とかやろうと思えばできたことも、数年後にはハードルが上がりすぎているかもしれない。

今後値下がりするという最良のシナリオよりも、インフレ・円安の最悪のシナリオを回避する方が重要と考えました。

どちらの方が後悔するかとなれば、後者。
結局値段が少し下がって「損したな」と思うより、もう全然買えないレベルまで上がって後悔する方が嫌ということです。

となると、暴論ですが、「欲しいと思った時、やろうと思った時」が常にベストタイミング。

実行を思い立った瞬間の資金計画やライフプランが成立していれば、早い方がいいというのが結論でしょう。

家を建てることにより得られるメリットの考え方

あなたが家を建てる目的、建てたことにより得られるメリットは何でしょうか?
おそらく、色々なメリットや良い変化を期待して、家を建てようかな、と考えたと思います。

私がリフォームを考えたことにも同じく理由があります。

FPが自宅リフォームを検討した3つの理由

具体的に挙げていくと...

・住宅ローンの固定金利期間が終了し借り換えを検討する時期であったこと。

まずはこれです。

このまま自動的に高い金利のローンになるのでれば、ただ利息が増えてしまいます。

借り換えることにより利息が減り、リフォーム分も現在の低金利で借り入れ可能。さらに住宅ローン減税を、リフォームバージョンで再度受けることも可能になります。

・補助金もまたもらえる可能性がある

2つ目も資金面のメリット。新築時にも補助金ももらったのに、リフォームでも補助金を再度受けられるようです。

しかも新築時より多い金額で100万円以上。(日本の住宅政策はどうなっているのだ。凄すぎだろ。)

・より長い時間快適に住めること

3つ目は、家族にも熱望されている点。

私は一戸建てにこれまで住んでいましたが、暮らし的にはアパートに近いかもしれません。
まずは大きさ。
平米数にすれば65㎡くらいでしたから、2LDKのアパート並みです。とにかく家族4人では狭いのです。
普通に一戸建て並みの大きさになれば、かなりのびのび暮らせます。

大きさだけではありません。

住宅性能は最新の技術からするとかなり劣ります。

夏暑いし、冬結構寒いし、結露します。

特に冬場の寒さは私的に毎年耐え難い苦痛で、ヒートショックが死因になるかもと毎年思っています。

リビングも寒いので、体が始動するまでに時間がかかり、多くのエネルギーを無駄にしている気がします。
(寒いと何か行動1つ取るにも時間がかかりますよね)

すぐに行動できるようになれば仕事もそれ以外もパフォーマンスが上がるのは明確。

可能であればいつか変えたい、長年の悲願でした。

ただし資金的に完全に余裕ができてからやる!(つまり全額現金)となっては、いつになるか分かりません。

住宅ローンは時間をお金で買うということと同義ですが、その価値は私自身はあると思いました。

これから新築を買おうと思っているあなたにも、低金利タイミング・ローン減税、補助金・快適に長く住めるという点はすべて共通していることと言えます。

人生のどこかで真剣にライフプランを考える価値

私のケースでは住宅ローンを増やす(リフォーム部分)ことによって借入額は増えます。

しかし全体の金利は下がり、生命保険も進化した最近の物にブラッシュアップされます。つまり今の保険を結構削るつもりです。

家の性能が上がれば光熱費は シミュレーション上2/3まで下がります。エネルギー価格が世界的に高騰している今、省エネ住宅は必須でしょう。

住宅に対する支出をライフプランの知恵によって、同時に圧縮するつもりです。

住宅購入(リフォーム)をきっかけに、いろいろと再考したことは大きな収穫でした。

より良い暮らしをするために、家計で改善できること。

そして人生を俯瞰的に見た時に、何にお金をかけるべきか。

総合的に考えた時に、満足度の高い支出となることは明確でした。

だから、リフォームをしたいとは思っています。(吐きそうでも)

これから図面を検討したり、具体的な見積もりを出してもらったりします。

無理のない額の限度額はもちろん決まっています。
やりたいこと全てやるのではなく、その中で出来る事の優先順位を決めて何を実行するか取捨選択する。

もしくは予算が合わないようであれば、時間を割いてくれた方々へそこまでの対価はお支払いして、撤退する勇気も持っていこうと思っています。

住宅購入が過度な消費となってしまっては、その後の人生がつまらなくなることを仕事を通して学んだからです。

PS 住宅購入のお金のことを考えるのが、面倒になってきている方へ

住宅購入は一生を左右するもの。

その支出はあなたの人生を満たしてくれる価値のあるものなのか。

少ない情報のまま、だんだん面倒になって適当に買わないでください。

絶対に後悔します。

この機会にライフプランにじっくり向き合ってみましょう。

マイホーム予算診断サービスではあなたの無理のない購入予算を算出できます。

私自身がまた自分で家のことを考えているので、いろいろリアルなお話もできると思います!

昆 知宏
新潟住まいのお金相談室代表。新潟の住宅会社の営業マンとして働いた後、売り手の立場ではなく買い手の立場に立って住宅購入の相談ができる場所を作る為に独立した。

保険や住宅を売ることを目的にしない住宅購入専門のファイナンシャルプランナーとして、100%顧客サイドで顧客の理想とする家を安心・納得して買えるようにアドバイスを行う。そのスタイルが支持され、新潟県全域から年間100件以上の相談依頼を受けている。

関連記事